「クレアルト」が造る唯一の白、丸みを帯びた優しい樽塾ソーヴィニヨン「フローラ」

モンフェッラートの美しい自然とワインに魅せられたオーナー夫妻が2008年に立ち上げた「クレアルト」が造る唯一の白「フローラ」です。クレアルトと同じく自然な栽培を行う友人農家からもらったソーヴィニヨン種で造られています。ショウブ、ディルの植物系の香りと蜜、バタークッキー、マーマレードのような香り。デリケートで穏やかな樽のニュアンスを感じます。とても丸みのあるクリーミーで優しい口当たりの中に、レモン感のある酸味とミネラル。ほのかな蜜感とナッツの余韻が続きます。

マセラシオンはせずにステンレスタンクで自然酵母発酵。熟成は大樽で10ヶ月間行われます。ノンフィルターでボトリングを行い、瓶内で2ヶ月間熟成。樽熟成による穏やかでまろやかな香りと味わい。クレアルトが引き出す特有の上品な質感が魅力的です。当主のルイージ氏の温厚な人柄を表したようなワインです。エチケットにはFiordalisoという日本名ヤグルマギクという花が描かれています。

ジェノアで暮らしていたオーナーのルイージとその妻エレオノーラの2人が、バルべーラ種の生まれ故郷でもあるモンフェラートの、楽園のような美しい景観と素晴らしいワインに出会い、魅了されて土地を購入。

2008年から同じくジェノア出身の料理人アンドレアとエリサと共に、ワイン造りとアグリツーリズモを共有するワイナリー「クレアルト」を立ち上げました。標高350ｍにあり所有畑は5haと非常に小規模な若手生産者です。しかしながら彼らの畑は樹齢60年以上のグリニョリーノとバルべーラの樹があり、彼等が所有するずっと前から農薬に害されていない素晴らしい物でした。

彼らの畑での仕事は完全なビオディナミにより行われます。石灰粘土質、南向きの日あたりの良い丘陵の斜面に畑があり、土にはビオディナミ調剤、緑肥はアブラナ科植物とマメ科植物を用いた自然な物を使用し、元気のある土地と植物達を生かす自然のサイクルを保っています。ワイン醸造も自然発酵、無濾過、無清澄にて行われます。

造られたワインはバルべーラは芳醇で明確な果実味を、グリニョリーノは優美で繊細な品種の特性を表現しています。まだ生産から日が浅いとはいえ、彼らの土地やワインに対する思いが伝わる温かみのある味わいが感じられます。醸造に関して非常にアクティブなクレアルトは、実験段階ではありますが、アンフォラを使用したとても興味深いバルべーラも造っています。

アグリツーリズモでは自然製品の使用とエコフレンドリーを実践しており、レストランでクレアルトのナチュラルなワインとアンドレア達のスぺシャリテを、モンフェラートの美しい景色と共に楽しむ事ができます。また、ルイージはViniVeriに参加しており、他の自然派生産者達とワインについて語り合い、情報と刺激を交換してさらなる向上を目指しています。