イタリアを代表する白ワイン「ソアーヴェ」の造り手として常にその先頭であり、人気、実力ともにトップクラスを維持し続けるピエロパンが初めて手掛ける赤！実はピエロパンは、かねてからヴェネトを代表する赤「アマローネ」を手掛けたいという夢を持ち続けていました。1999年に最高の土地をイラージの丘陵地に見つけ、購入。まず、このルベルパンをリリース、そしてアマローネが初めてリリースされ、大きな飛躍を遂げたのです！

ルベルパンは「ヴァルポリチェッラDOC」としてではなく、最初は「IGT」としてリリースされています。というのも、樹齢が若かったためヴァルポリチェッラDOCを名乗るのはちょっとおこがましい、と考えたからなのです。2008ヴィンテージで初めて「ヴァルポリチェッラDOC」としてリリース。木樽で30ヶ月間熟成させ、さらにボトルで1年間寝かせてるという、じっくりと熟成されたルベルパンを「ヴァルポリチェッラ」と名乗ることは、すなわちピエロパン納得の出来栄えだということの証です！

その味わいは、ヴァルポリチェッラ本来のフレッシュな赤い果実を思わせる優しく可愛らしいスタイルとともに、深みのある香りとコクがあって、飲みごたえ十分。ミルクやバターのような甘いニュアンスを与えてしまうため、あえてマロラクティック発酵を行わないことでイキイキとした心地よい酸味が生まれ、濃厚さと素晴らしいバランスをとっています。

ラロッカやカルヴァリーノなど、ソアーヴェクラシコの素晴らしさはすでに世界中に知られているピエロパン。この偉大な白同様、「やっぱり赤も凄い！」とうならせる、妥協のない高品質に仕上がっています。ぜひお楽しみください！

100年以上の白ワインの経験と知識をいかして挑む最高の赤ワイン造り

イタリア屈指のワイン産地であるヴェネト州。１８９０年からソアーヴェで農園を営んできたピエロパン家は創業者の孫のレオニルド氏の代から大きく飛躍し、ソアーヴェを代表するトップ生産者の地位をゆるぎないものにします。そして、レオニルド氏の息子たちが仕事を受け継ぐようになった1999年、ヴェネトを代表する赤、ヴァルポリチェッラへの挑戦をスタートさせます。そのことについて今回来日したアンドレア氏は、「白ワインを100年以上造ってきてそろそろ別のことがしたくなったんだよ」と冗談混じりの本音？とともに「父（レオニルド）は僕たち息子に新しい世界にチャレンジさせようと考えたんじゃないかな」と話します。そのうえで、自分たちのアマローネは「近年、アメリカの消費者のし好にあわせたアマローネが造られるようになってしまった。つまり、甘くてチョコレートのようなニュアンスがあって、食事とは別に楽しむようなものに。私たちが造るアマローネはそういうものではなく、本来のアマローネでなければならない。それは、力強く優美でバランスが良く、食事と一緒に楽しめるワインだ。」と言います。

リリースまで何度も実験を繰り返した新たな栽培エリアのイラージ

それにしても、すでに多くの偉大なヴァルポリチェッラとアマローネが造られているのによくぞ条件の良い畑が残っていたのが不思議。そのことを尋ねると、「私たちが見つけた土地はチェッローレ・ディラージの丘陵地の標高350～500mの場所。ブドウ畑だったわけではなく、私たちが植樹しました。ヴァルポリチェッラには5つの谷があるけれど、ここイラージは比較的新しいエリアです。ワインにエレガンスとフィネスを求める私たちにとってこの標高はいいものができるという確信がありました。もちろん、これまではこの土地が冷涼過ぎて誰も見向きもしなかったけど、温暖化でブドウが生育する条件が良くなったというのもあります。いずれにしても初めて植樹された畑で、初リリースするまでに何年も実験を繰り返しました。」とのこと。

収穫したブドウを3ヶ月陰干ししたあと、4人で一粒一粒状態の良いものだけを選びぬいてアマローネに使います。少しでも悪いものは徹底してはじいていくその姿勢は常に最高のものを目指すピエロパンのポリシーそのもの。エレガントで洗練された味わいを追求するその姿勢は一足先にリリースされたヴァルポリチェッラ「ルベルパン」にも表現されています。まだ若い樹齢ながらすでに圧倒的な存在感を見せつけています。

1890年から4世代にわたる歴史を持つソアーヴェで最も尊敬される造り手ピエロパン。「質の良いワインしか造らない」がモットーで、それは畑の選び方にも表れています。所有する畑はソアーヴェ・クラシコエリアの斜面地の一等地にあり、「すべての仕事は畑から始まる」というのがレオニルド氏の持論です。

大量生産に走りすぎたことによる質の低下で、いっときソアーヴェ全体が陥った評判の低下を嘆き、不屈の精神で名誉回復に努めました。ブドウ畑自体に重点を置くことへのこだわり、常にさらなる高品質を追求する姿勢、醸造工程の革新がピエロパンワインの個性を特徴づけています。

そして1999年にはアマローネを造るため、4代目に当たるアンドレアとダリオが中心にになったプロジェクトがスタート。100年以上の白ワイン造りで得た経験と知識と情熱が、赤ワインにも向けられた今、ますます成長を続けています。