『ワインスペクテーター』2023年間TOP100選出！まだ知られざるイタリアの隠れた逸品！

モリーゼ州のアドリア海沿いに位置する、1990年設立の家族経営ワイナリー、カタッボの「ティンティリア デル モリーゼ」です。このDOPティンティリア デル モリーゼはまだ知名度の低い、イタリアの隠れた逸品。ブドウはモリーゼ州を代表する土着品種ティンティリアを100%使用。スチールタンクで発酵と熟成を行っています。 完熟ブルーベリーやイチゴジャムの香り。滑らかな口当たりと凝縮した果実味が味わえる赤ワインです。この年は『ワインスペクテーター2023』世界TOP100ワイン75位＆91点を獲得しています（2019ヴィンテージ）。

モリーゼ州の希少品種「ティンティリア」

ティンティリアは「ティントリエ（果皮の色が非常に濃い品種）」の系統に属し、1800年までモリーゼ州を代表する品種でしたが、平地への適応性がないこととフィロキセラの蔓延、そしてより生産性の高い品種の登場により、第1次世界大戦頃までにはほとんど造られなくなります。これに抗ったわずかな栽培農家によってのみ完全消滅を免れました。現在は土着品種への評価が見直され、栽培に取り組む生産者も現れています。カタッボはティンティリアをさらに広めようと先頭に立って活動している一人です。

ティンティリアで造られるワインは、果実の力強さや凝縮感が素晴らしいフルボディながら、 バランスの取れた酸味やエレガントさも持ちあわせており、 張りのあるタンニンによりストラクチャーを持ち合わせています。

1998年に植樹された樹齢25年程のティンティリア100%使用

ブドウは1998年に植樹された、樹齢25年程のティンティリア100%使用。畑は7.50haの規模で標高300ｍにある中質粘土質の土壌。1ヘクタール当たり4500本の高密植栽培で低梢コルドンで仕立てられています。10月初旬から10日間手摘みでブドウを収穫。スチールタンクで25-28度で、15-20日間発酵を行っています。スチールタンクで12ヶ月熟成。ボトリング後の瓶熟成を経て出荷しています。

滑らかな口当たりと凝縮した果実味のティンティリア デル モリーゼ

完熟ブルーベリーやイチゴジャムの果実に、ミントや杉のような清々しさのある香り。ヨーグルトのようなニュアンスも。逞しさと柔らかさがあり、滑らかな口当たりと凝縮した果実味のティンティリア デル モリーゼ。 ペアリングはロースト系のお料理、熟成したチーズ、シチュー、パスタと相性が良いです。温度は18度ほどがお勧めです。

ワインガイド評価

『ワインスペクテーター2023』世界TOP100ワイン75位＆91点（2019ヴィンテージ）

「明るくジューシーな赤。野生のハーブとすりつぶした胡椒のアロマにつらぬかれる。砕いたブラックラズベリー、プラムソースの香りも。タールがかったミネラルの風味が、軽く張りのあるタンニンに支えられる。飲み頃：2028年まで楽しめる」

アドリア海沿いの1990年設立の家族経営ワイナリー。オーナーのヴィンチェンゾ・カタッボ氏は、ヒマワリ栽培として成功していましたが、ブドウ栽培に絶好の地を発見し、1990年に購入。大理石を含む特殊な土壌、アドリア海からの冷涼な風がブドウの成熟期に吹くため、ブドウはゆっくりと成熟。そのおかげでしっかりとした酸と十分な糖度が両立したブドウができます。また、海とは反対のアペニン山脈からは乾燥した風が吹き、ブドウの病気を防ぎます。

1994年から自社瓶詰めを開始し、自身のワイナリーをスタート。厳格な栽培方法の実践と最新の醸造技術を投入、エノロゴにはマルコ･エルコリーノ氏とジュゼッペ･ピッロ氏を迎えています。ワインの品質は年々向上、最近ではイタリアワイン評価誌で高評価を受けるようになり、新進気鋭のワイナリーとして州を代表する生産者の頭角を現しています。