イタリア屈指の白ワインの銘醸地フリウリを代表する北の巨匠ヴィエ ディ ロマンスがステンレスタンクだけで造り上げるシャルドネ「チャンパニス」。樽を使っていないとは思えないほどのボリューム感に圧倒されるワインです。評価誌では『ルカ マローニ』で96点、『ジェームズサックリング』で93点、『ヴェロネッリ2024』で最高賞トレステッレ オーロ（3つ星）を獲得しています(2021ヴィンテージ)。

樽を使っていないとは思えないほどの圧倒的な果実のボリューム感！ステンレスタンク熟成「チャンパニス」

フリウリを「イタリア屈指の白ワイン産地」として世界中に知らしめた北の巨匠ヴィエ ディ ロマンスが、品質の高いシャルドネのピュアなポテンシャルを最大限に表現した「チャンパニス ヴィエリス シャルドネ」。醸造はステンレスタンクだけ。樽を使っていないとは思えないほどの圧倒的な果実のボリューム感を持ちつつも、キレの良いシャープな酸と芳醇な果実味を同時にお楽しみいただけます。

果実の透明感のありながらも圧倒的な深みある香り

単一畑「チャンパニス」のシャルドネを8月末から9月上旬に収穫。ステンレスタンクで発酵後、ステンレスタンクで9ヶ月間熟成、ボトリング後9ヶ月以上寝かせてからリリースされます。純度の高い果実香とミネラルの清々しさが印象的。樽を使わないステンレスタンク熟成のチャンパニスですが、オレンジやメロン、バナナの魅惑的なフルーツ香にユリの花やミネラル、ハーブが折り重なる優雅が感じられます。果実の透明感のありながらも圧倒的な深みある香りが印象的で、飲む前から期待が高まります。

美しい酸とミネラルに支えられたキレの良さと凝縮した果実の豊かさ

飲むと、ヴィエ ディ ロマンスらしい美しい酸とミネラルに支えられたキレの良さと凝縮した果実の豊かさが非常に高い次元で溶け合っています。粗さやブレも無く滑らかなタッチで完全な調和が感じられます。時間が経つにつれ、グラスから放たれる華やかな香りと、キリリとした伸びのある酸、中盤から広がる果実の芳醇な風味がより強く感じられ、素晴らしいレベルに昇華した「理想的なクリーンなシャルドネ」の姿を魅せてくれます。

最初は冷やしてから温度を上げて楽しんでいただくとヴィエ ディ ロマンスの美しいスタイルと内に秘めたシャルドネの豊かな味わいが開いていきます。魅力に溢れる美味しさを是非ご堪能ください。樽熟成シャルドネの「ヴィエ ディ ロマンス シャルドネ」との飲み比べも一興です。

和食とも合わせたいバランスの良いシャルドネ

2019年3月、ヴィエ ディ ロマンス社当主、ジャン フランコ ガッロ氏にお話を聞きました。

「クリュ チャンパニスは7.5ヘクタールの広さで、土壌は3つの層から成り立っています。石灰質の上部と中間の層が非常に浅いという特徴があります。下部は岩で出来た固い層となります。表土が赤いのは石灰質にシルト（沈泥）、砂質、アルミ、鉄分が多く含まれているからです。チャンパニスは甘やかで豊かな果実の香り、特に熟れた黄色のフルーツの香りです。バランスの良い味わいです。ステンレスタンク醗酵、9カ月間シュールリーを行いながら熟成させます。火の通った魚料理、和食なら野菜の天ぷらも良いでしょう」

ヴィンテージ情報

2022年は全体的に暑く乾燥していて、地中海スタイルの気候に分類できます。特に果実の品質と健康面において、管理しやすい年でしたが、初期の数ヶ月は雨が少なかったため、地下水の貯水量が減少しました。 生育期の3月から4月初めは、低温のためやや遅れて4月中旬に芽吹きが始まりましたが、その後は好天が続き、ブドウの樹の成長が著しく促進されました。 この好条件により、開花は5日ほど早まり、結実も7日早まりました。この早い発育サイクルのおかげで、通常よく起こりえる、果実と果房が異なる成熟段階を示す状態を免れることができました。5月、6月、7月は過去になかったほど暑くなりましたが、8月と9月に降雨があり気温が下がりました。8月26日に収穫を迎え、全体的に果実はバランスのとれた酸度とともに優れた糖度に達することができました。

イタリア最高の白ワインを造る「北の巨匠」

ヴィエ ディ ロマンスはイタリア北東部、スロヴェニアとの国境にあるゴリツィア県のマリアーノ・デル・フリウリに1900年に創業した家族経営のワイナリー。

独特の深みと奥行き、エレガントな酸。他にはない際立った個性

現在のオーナーで3代目にあたるジャンフランコ・ガッロ氏はこの歴史あるワイナリーを1978年に受け継いで以来、逆風に向かうことを恐れず、このイソンツォの平野を最高のイタリア白ワイン産地に変えてみせた人物として、イタリア最高の白ワインを造る「北の巨匠」として尊敬されています。独特の深みと奥行き、エレガントな酸。他にはない、際立った個性がヴィエ ディ ロマンスの魅力。

人間の果たすべき役割は良いブドウを最高のタイミングで収穫する事

ガッロ氏は「良いブドウを作るにはテロワールを構成する4つの要素を理解することが不可欠。すなわち『人間・気候・ブドウ品種・土地』。その中で最も重要な要素は『人間』である。」といいます。決して投資目的や流行に流されるのではなく、良いワインを造るにはテロワールに最も適したブドウ品種を栽培し、凝縮したブドウを作り、完熟期を迎えたブドウを最高のタイミングで収穫することだ、というのが彼の哲学であり、これこそが人間の果たすべき役割であると考えているからです。

良いワインを造ろうとする熱い思いは長年彼を突き動かし、ブドウ栽培の研究に没頭させてきました。天候のデータ等細かく蓄積し、ワイナリーで働き始めてからも諸外国のフランスやカリフォルニア等の銘醸ワイナリーに足を運んでは、学んだことを実践し、ヴィエ ディ ロマンスでの適合性を検証してきました。頑なに自らの理論に拘るのではなく、何が一番良いか、何が間違っているのか、見るもの聞くものを全て吸収し、自らの英知として築き上げヴィエ ディ ロマンスのワインを進化させてきました。人々は彼を「北の巨匠」と尊敬の念をもって称しています。

ヴィエ ディ ロマンスとは「ローマへの道」という意味

ヴィエ ディ ロマンスとは「ローマへの道」という意味です。ワイナリーの所在地の近くにある道がローマ時代からある事が知られていてワイナリーの名前になりました。この道はフリウリ州の沿岸にあるアクレイアの街と北東に向かったチヴィターレの街をイソンツォ川に沿うように結んでいます。