5つのグランクリュを所有する1870年創立の名家"マルゲ"の「ブリュット ナチュール ユマン 20 プルミエ クリュ」です。2015年から造られている、このメゾンのエントリー的なシャンパーニュ。複数のプルミエ クリュのエリアにて、ビオディナミで育てられたシャルドネ100％を使用。自然酵母を使用して発酵。一部ソレラシステムで造られたリザーヴワインをブレンド。2年間の瓶内熟成を実施。ノンドザージュの仕上げでボトリングしています。フレッシュで果実味溢れる、適度な骨格を備えた持続性のある味わい。ノンヴィンテージのブラン ド ブラン シャンパーニュです！

一部ソレラシステムで造られたリザーヴワインをブレンド

畑は標高150mで粘土石灰質の土壌。複数のプルミエクリュのエリアでビオディナミ（認証：デメター）で育てたシャルドネ100％を使用。いくつかのグランクリュのエリアから収穫したブドウで造る「シャーマン」の弟的な存在です。手摘みで収穫したブドウを、ステンレスタンクと樽を使用して発酵＆9ヶ月熟成。リザーヴワインは2013年から一部ソレラシステムを採用。バリックもしくはフードルで熟成したものをブレンドしています。瓶内二次発酵及び2年間の瓶内熟成を実施。ノンドザージュの仕上げでボトリングしています。

適度に骨格のある持続性のある味わい

麦わらの色調で細かい美しい泡立ち。ユマンは一部樽での醸造もしていますが、ステンレスタンクでの醸造が大部分。ブノワによれば、ステンレスタンク醸造のものは、総じて、ガス圧が同じでも、味わいとして泡の印象が弱くなりがちで、このワインもその傾向にあります。ジャスミン、オレンジの皮、水仙の香り。カルダモン、ピクルスやジンジャーのニュアンスも。フレッシュで果実味溢れる、適度な骨格を備えた持続性のある味わいです。

メインラベル上の数字は、ブノワなりのメッセージ

シャーマン（ユマンも）はヴィンテージの末尾二桁が書いてあるので、ヴィンテージ シャンパーニュだと勘違いされがちなのですが、リザーヴ ワインをブレンドされた、NVシャンパーニュです。造り手のブノワ マルゲは、例えNVであっても瓶内のワインの大部分を占める、ベースとなるワインの収穫年がパッと見てわかるようにしたかったそうです。これは、原材料の不透明なシャンパーニュ業界へ向けた、その年の個性や、畑の周りの環境を大切にしたい、ブノワなりのメッセージ。（インポーターのラシーヌ社コメントより）

5つのグランクリュを所有する名家

1870年創立。

現当主、ブノワ マルゲは5代目になります。現在5つのグランクリュ（アンボネ、ブジィ、マイィ、シルリィ、ヴェルズネイ）を所有しています。

グランクリュ畑を保有していますが、優れた畑を所有しているだけでは優れたシャンパーニュができるわけではなく、毎日勤勉に働き、多いなる情熱と心持ち、そして献身の結果にこそ大きな喜びと満足感が得られるという考えのもと日々ワイン造りに邁進しています。

2004年運命の出会いをする！

彼はもともと有機栽培に興味を持っており、2003年から2004年にかけて自分の畑でも実験を始めていたそうです。その後、2004年に運命的な出会いをします！デュヴァル・ルロワ社でシェフ・ド・カーヴ（醸造長）を務めていたエルヴェ・ジェスタンを訪ねて以来、栽培・醸造の両面でエルヴェに導かれながら、新たな道に開眼し、2006年から本格的に二人の共同作業が始まりました。

歴史あるドメーヌの5代目であるブノワにとって、有機栽培に転換することは大変な困難を伴うものだったが、それにもかかわらずブノワは、あえて、売り易いが個性や品格に欠ける凡庸なシャンパーニュ作りから脱し、新たな可能性に向かって強く前進し始めたのです。

日本に紹介されるまでの経緯

マルゲのシャンパーニュが日本に紹介されるまで、実は輸入元と生産者の間で乗り越えなければならない壁が数多くありました。輸入元のラシーヌは、早い段階から樽試飲を通じてマルゲの進歩性、将来性を確信していたそうです。しかし、訪問して最初の数年間は、まだ革新の成果が商品としてのシャンパーニュに現れ出ていなかったので、良心的な価格ながら輸入を見送ってきました。生産者と輸入元の両方にとって耐えなければならない苦しい時期が長く続きました。

2009年のロゼ シャンパーニュがやっと日本へ輸入！

本格的な変身の先駆けとなるシャンパーニュ・ロゼ（2009年ヴィンテッジ）がリリースされたのをきっかけとして、ようやく日本へ輸入されました。100％有機栽培に転換した、2010年ベースのキュヴェがリリースされたのは2014年！ビオディナミ農法のブドウを用い、可能な限り自然な醸造方法から生まれる比類のなきグラン･クリュ･シャンパーニュを生み出しています。