希少品種トルバートを使った最上キュヴェ

セッラ＆モスカ社は1899年創業のサルデーニャ島を代表するワイナリー。島の北西の港町アルゲーロの内陸部に650ヘクタールの広大な敷地（うち500ヘクタールがブドウ畑）とカンティーナ所有しています。独創的な技術やノウハウによってサルデーニャ島全体のブドウ栽培とワイン醸造の発展に多大なる影響を与えています。キュヴェ161は2007年が初ヴィンテージのセッラ＆モスカ社が造る希少品種トルバートを使った最上キュヴェです。10年近い熟成も可能なポテンシャルで『ガンベロロッソ』でも2015年、2016年、2018年ヴィンテージが最高賞トレビッキエリを獲得するなどイタリア最高評価を獲得。世界的にも非常に注目を集めているワインです。

10年近く熟成可能なポテンシャルを備えている

2017年7月、セッラ＆モスカ社のエノロゴであるジョヴァンニ ピンナ氏、輸出部長のルカマウリーニ氏にお話を聞きました。「キュヴェ161と名付けたのはタンクの名前からです。ファーストヴィンテージは2007年でアルゲーロ地区のより厳選されたブドウから造られます。熟成に15％バリックを採用していますが、樽の風味を付ける事が目的ではなく、あくまでサルデーニャのワインらしいフレッシュさ、ミネラル感を感じるフルボディのワイン造りとなっています。10年近く熟成可能なポテンシャルを備えています。このキュヴェは数が少ない為、イタリア以外では日本、アメリカ、イギリス、ドイツの4ヶ国のみ限定販売となっています」と話してくれました。

自社畑の厳選されたトルバート100％

アルゲーロ地区のセッラ＆モスカ社が所有する自社畑の厳選されたトルバート100％からなります。海の堆積物により形成された石灰岩主体のミネラル豊かな土壌です。

サルデーニャでもセッラ＆モスカ社のみがワイン醸造を行うトルバート種

晩熟型で栽培が難しいされるトルバート種は、サルデーニャでもセッラ＆モスカ社のみがワイン醸造を行っています。収穫期は他のブドウよりも遅く、9月末～10月初旬にかけて収穫されます。ブドウはやさしく破砕。トルバートの果肉には繊維が豊富で得られるモスト（果汁）が少なく、手間がかかりますが、温度管理下でスキンコンタクトを行い

トルバート種の特徴であるアロマを存分に活かしています。

トルバートの深い果実感、サルデーニャらしいイキイキとしたフレッシュなミネラル

トルバート種のミネラル溢れるイキイキとした果実香に、ほんのりとバリック由来のミルキーなニュアンスが重なる、洗練された上質なアロマが感じられます。飲むと、分厚い果実感がありながらも重々しさは無く、上顎に向かって伸びるような酸とミネラルがこのワインのシェイプを美しく磨き上げています。バリックは使っていますが、樽の風味に負けないトルバートの深い果実感、サルデーニャらしいイキイキとしたフレッシュなミネラルが見事に交錯する素晴らしい完成度を誇っています。

1899年、当時の有名な政治家、クィンティーノ氏の甥エルミニオ セッラ氏とエドガルド モスカ氏がアルゲーロの自然と大地に魅せられて、領主のヴィッラマリーナ家から土地を購入したのがセッラ＆モスカ社の始まりです。所有総面積は650ヘクタールで、そのうちブドウ畑は500ヘクタールにも及びます。これは自社畑としてはヨーロッパでも最大級の広さを誇ります。

セッラ＆モスカ社は、ブドウ畑の新しい管理方法と新しいワインを造るための技術の開発に力を注ぎ、その独創的な技術やノウハウによってサルデーニャ島全体のブドウ栽培とワイン醸造の発展に多大なる影響を与えました。また現在の醸造責任者、マリオ コンソルテ氏のもと、重い赤ワインが中心だったサルデーニャワインにさわやかなテイストを加え、消費者のニーズにも応えたワイン造りを行っています。

『ガンベロロッソ』2013年度版では、ワイナリー オブ ザ イヤーに選ばれるなど、サルデーニャだけでなくイタリアを代表する造り手としてさらなる発展を続けています。