イタリア国内外で活躍する世界的醸造家兄妹として知られるコタレッラ兄弟が手掛けるファレスコ ファミリア コタレッラ社が土着品種ロッセットで造るメトド クラシコ ブリュットが新入荷！瓶内熟成36ヶ月以上、柔らかな口当たりと熟成由来の旨みが感じられる豊かな味わいのスパークリングです。

ロッセットはラツィオ州の土着品種で、醸造家リカルド コタレッラが絶滅の危機から復活させ、自身が愛したブドウです。畑は火山凝灰岩と海洋由来の粘土質、そして火山噴火による堆積物が重なり形成された場所で鉄分を豊富に含んでいる土壌。手摘みで収穫後、ソフトプレス。ステンレスタンクで発酵。瓶内で36ヶ月以上熟成させます。

上品な黄色の色合いで持続性のあるきめ細かな泡立ち。白桃やリンゴ、洋ナシ、スイカズラ、アーモンド、ほのかにビスケットを想わせる繊細な香りが広がります。口当たりは柔らかく、厚みのある果実味をしっかりとした酸味が引き締めています。

熟成由来の旨味が感じられる、バランスの取れた風味豊かなスパークリングワインです。

絶滅の危機に瀕していたロッセット

ラツィオ州の土着品種ロッセットは、主にブレンド用のブドウとして栽培されてきましたが、小さく密集した房で収量も控えめなことから1960年には絶滅の危機に瀕していました。1978年からヴィテルボ市にあるトゥシア大学とリカルド コタレッラ氏が共同で研究を開始。品種の糖度、酸度、香りの成分、果皮と果汁のバランスが、ワイン造りにおいて理想的であることが明らかになりました。

コタレッラ氏はロッセットがもつこれらの特徴に注目し、同じ地域のトレッビアーノやマルヴァジアを上回る可能性があるとして更に研究を継続。ロッセットは果皮が厚く、含まれている特徴的な白桃の香りをいかに抽出するかが重要なポイントでしたが、搾汁前に一部の果実をごく低温で焼く（※）手法を導入。あらかじめ細胞壁を崩れやすくして成分の抽出をうながし、その後も低温で発酵を行うことで、華やかな香りを留めることが可能になりました。

※ドライアイスを使用した方法で、いわゆる凍傷の状態を起こす手法

長年にわたる研究を経たのち、ついにロッセットは酸度・糖度・凝縮感・華やかな香りがそろった単一品種のワインとして完成。またそれらの要素は瓶内二次発酵による熟成や極甘口のパッシート、オーク樽によるエイジングに見合ったボリュームも備えており、それぞれのタイプにおいて芳醇で深みのある味わいを表現しています。

Mr. メルローの異名をとるリッカルド コタレッラと、名門アンティノリのCEO兼醸造責任者で最高級白「チェルヴァロ デッラ サラ」の生みの親レンツォ コタレッラのスーパー醸造家兄弟が1979年に創業し自ら経営するワイナリーです。有名な逸話で知られるラツィオの白「エスト！エスト！！エスト！！！ディ モンテフィアスコーネ」を造りたいと、モンテフィアスコーネに最初のカンティーナを設立しました。

兄リッカルドは1980年代よりイタリア各地のワイナリーで醸造コンサルタントを始め、弟レンツォはアンティノリがウンブリアで展開する「カステッロデッラサラ」に1979年よりエノロゴとして勤務。現在、リッカルドは世界70社でコンサルタントを務め、レンツォはアンティノリのCEO兼醸造責任者となり、2人はイタリアを代表する醸造家として活躍しています。

1993年にメルロー100％で造った「モンティアーノ」がロバートパーカーで高評価を受け、翌年の1994ヴィンテージが『ガンベロロッソ』でラツィオ州唯一のトレビッキエリを獲得するとファレスコの名前はイタリア内外に広まりました。

現在はウンブリア州モンテッキオにワイナリーを移し、さらなる発展を続けています。これまで手掛けていなかったエリアにも進出、。ウンブリアのDOCGサグランティーノディモンテファルコを2009ヴィンテージで初リリース、2017年にはモンタルチーノの農園「レマチョーケ」を入手。遂にブルネッロディモンタルチーノも手がけるようになりました。

さらに、ファレスコの新しいブランドとして「ファミリアコタレッラ」を立ち上げます。生産するワインをデイリーラインの「ファレスコライン」、トップキュヴェの「コタレッラライン」の2つにカテゴライズ。さらにイタリア国外の小さくとも優れた造り手のワインをイタリアへ輸入するインポーター事業「リエゾン」も始めました。さらに、レストラン運営のため学校「イントレッチ」事業にも乗り出します。

現在はリッカルドとレンツォ、そして彼らの3人の娘たちと2世代で「ファミリアコタレッラ」を経営しています。2011年にはイタリアソムリエ協会年間最優秀ワイナリー賞を受賞。名実ともにイタリアを代表するワイナリーとしての地位を確立させ、さらなる高みを目指しています。