バジリカータの銘醸地ヴルトゥレに隣接するプーリア北部の丘陵地

サレント半島と丘陵地ボッカ ディ ルーポに土地を所有し、「海」と「丘」のプーリアの多様性を体現する造り手トルマレスカ。彼らがカステル デル モンテ地区のボッカ ディ ルーポで造る白ワインのトップキュヴェ「フィアーノ」です。ボッカ ディ ルーポの畑はプーリア北部の丘陵地に位置し、バジリカータのヴルトゥレやカンパーニャのタウラージに地理的に近いエリア。

「これがプーリアワイン!?」固定概念を覆す唯一無二の個性

そんな場所で造られたこのフィアーノは、一般的なプーリアワインの概念を覆す洗練された味わい。オレンジの花や白桃、ヘーゼルナッツのアロマが漂う、フレッシュな味わいが魅力的な仕上がりです。知らずに飲むと「これがプーリアワイン!?」と衝撃を受けること間違いなしです！

プーリアのもうひとつの顔を見せる未開の丘陵地「ボッカ ディ ルーポ」

2025年4月、マーケティング責任者ヴィト パルンボ氏にお話を聞きました。

「ボッカ ディ ルーポは農業的な側面が色濃い場所です。原産地呼称で言えば、カステル デル モンテに属し、所有面積は約120ha。アリアニコやフィアーノ、カベルネ フラン、カベルネ ソーヴィニヨンなどを栽培しています。ボッカ ディ ルーポとは狼の口を意味し、古くから地図に記される地名です。狼が多く生息し、フェデリコ2世が狩猟を楽しんだことでも知られるエリアです。

厳しい斜面の丘陵地で、一般的なプーリアのイメージとはまったく異なります。世界遺産マテーラのように白く痩せたカルスト化した土地で、月面のような、どこか未開の地を思わせる場所です。プーリアにありながら、プーリアでない。そんな個性を持っています。」

名門アンティノリ家がプーリアで造るトップクオリティのワイン

トルマレスカの歴史は、1998年にトスカーナの名門アンティノリ家がワイン造りの可能性に満ちたプーリア州に土地を購入したことから始まります。アンティノリは1385年にトスカーナのフィレンツェでワインビジネスを始めたイタリアを代表する名門中の名門ワイナリーで、現在は26代目現当主、ピエロ・アンティノリ侯爵と3人の愛娘によってプーリア州トップクラスの素晴らしいワイン造りがなされています。

最上級のワインを造りだす可能性に満ちたプーリア州の魅力

ピエロ・アンティノリ侯爵はプーリア州の魅力について、「この地の太陽、土壌、大地、気候、恵み、歴史、文化、食事に可能性を感じただけでなく、この地にはたくさんのブドウ品種があり、 その数だけ挑戦できる。そして、プリミティーヴォ、ネグロアマーロ、アリアニコなどそれぞれにおいて最上級のワインを造り出せる可能性がある」と語っています。

トスカーナとウンブリアで培った経験と技術を駆使した魅力的なワイン造り

アンティノリの名声を築いた彼らのフラッグシップワインとも言えるのが「ティニャネロ」と「ソライア」で、イタリアワインの歴史を変えたスーパータスカンの先駆けとして知られています。トルマレスカでは「エレガントでトップクオリティのプーリア産ワインを造り出す」という信念のもと、アンティノリがトスカーナとウンブリアで培った経験と技術を駆使し、土着品種を使った魅力的なワインが生産されています。

テロワールの異なる2つの畑を所有

トルマレスカの大きな特徴は、テロワールの特徴がまったく異なる3つの畑とエステートを所有していることです。カステル デル モンテに位置する海由来の土壌を持つボッカ ディ ルポ、アドリア海沿いに位置する粘土質の土壌のマッセリア マイメ、DOCマンドゥーリアにあるテヌータ カッルーボ。異なる3つのテロワールから、個性の異なるワインを展開しています。