シチリア北東部メッシーナ海峡に位置するシチリア最古のDOCファロの造り手「カゼマッテ」が造る「ペローロ ロッソ」です。ビオロジック栽培で育てられたネレッロマスカレーゼとノチェーラをブレンド。ネレッロマスカレーゼ由来の力強さとエレガントさ、ノチェラ由来のフレッシュな果実味と凝縮感が調和しています。フレッシュで酸味があり、豊かな果実味と緻密なタンニンが印象的な赤ワインです。

優美な果実味と酸が広がるエレガントな味わい

2025年5月、カゼマッテ当主ジャンフランコ サバッティーノ氏にお話を聞きました。

「ネロ ダーヴォラがシチリアらしさを象徴するとすれば、ペローロ ロッソはメッシーナらしさを表現しているワインです。ネレッロ マスカレーゼ70％、ノチェーラ30％のブレンド。ノチェーラは9月初旬、ネレッロ マスカレーゼは9月末から10月初旬にかけて収穫します。発酵はステンレスタンク、熟成は500から700リットルの新樽で行い、最後にアッサンブラージュされます。非常にフレッシュな味わいで、タンニンはしっかりと感じられるものの、やさしい印象です。肉料理に限らず、魚料理とも好相性。カジキマグロにオリーブやケッパーを合わせたギオッタという料理と合います。」

2024年5月にペローロ ロッソ2023ヴィンテージを試飲しました。輝きを持つ濃いルビー色。赤い果実に少しのスパイス感が加わるエレガントな香り。口に含むと綺麗な果実感とタンニンが広がり、美しい酸とともにエレガントな余韻が持続します。

元ユヴェントスのサッカー選手アンドレア バルザーリ氏のワイナリー

元ユヴェントスのサッカー選手アンドレア バルザーリ氏と会計士のジャンフランコ サバッティーノ氏がシチリアに創業したカゼマッテ。ワイナリー名は所有地に残る、第2次大戦の際に使用されていた2つのカゼマッテ（弾薬庫）に由来しています。

ネレッロマスカレーゼ70％、ノチェーラ30％のブレンド

ブドウはビオロジック栽培で育てられたネレッロマスカレーゼ70％とノチェーラ30％を使用。収獲は9月の第2週からノチェラ、9月第3週からマスカレーゼを箱詰めによる手作業。円錐形スティール製のプレス機で圧搾。醸造はステンレスタンクで1ヶ月程行われ、その間1日5回のピジャージュを実施。翌年の1月まで澱と一緒に熟成。その後にアッサンブラージュ。フレンチオークで2ヶ月熟成させ、ボトリング後3ヶ月の瓶熟成を経て出荷しています。

2008年に会計士ジャンフランコ サバッティーノ氏が、現役ユベントスのサッカー選手であるアンドレア バルザーリ氏と創業した新しいワイナリー。ワイナリーの名称となった“Casematte”は所有地に残る、第2次大戦の際に使用されていた2つのカゼマッテ(弾薬庫)に由来。シチリア島の北東部、ティレニア海とロニアン海に突き出たメッシーナ海峡を見渡すメッシーナ丘陵に位置しており、標高250-370m、海峡を見渡せる厳しい斜面にブドウ畑7haを所有しています。シチリアの土着品種にこだわり、エレガントで個性のあるワインを造っています。

メッシーナ海峡に面しているため、常に海からの風が吹きぬける特別なミクロクリマを持っています。この風が、畑に理想的な昼夜の寒暖の差をもたらし、夏でも気温が上がりすぎることなくブドウの果実をフレッシュに保ち、病気の原因となる湿度も低く保ってくれます。

DOCファロ スペリオーレ地区の土地の個性とミクロクリマからもたらされるブドウを最大限に表現するため、ビオロジック農法を採用し、ネレッロ マスカレーゼ、ネレッロ カプッチョ、ノチェーラ、ネロ ダヴォラ、グリッロ、カリッカンテなど土着品種のブドウを栽培しています。