イタリア屈指の白ワインの銘醸地フリウリを代表する『北の巨匠』ヴィエ ディ ロマンスが樽熟成で造るシャルドネ。ワイナリー名を冠した、フラッグシップ的存在の素晴らしいシャルドネです。

「私達のワイナリー名でもある特別なワイン」

2019年3月、ヴィエ ディ ロマンス社当主、ジャン フランコ ガッロ氏にお話を聞きました。「クリュ「ヴィエ ディ ロマンス」は畑名でもあり、私達のワイナリー名でもある特別なワインです。私達のワイナリーの周りにある畑で11ヘクタールの広さです。同じ品種シャルドネであっても「ヴィエディロマンス」と「チャンパニス」は全く異なる土壌であり、出来上がるワインの性質も異なっています。「ヴィエディロマンス」の方が凝縮度が高く味わい深いワインとなります。香りの複雑性もありトロピカルフルーツ、マンゴーの香りも感じられます。火を通したリンゴのピューレの甘やかさ、ヨードの香りが感じられます。ボリューム感のある味わいで厚みを持つワインです。キノコやチーズを使ったパスタ、リゾット、鶏肉や豚肉とも良く合います」と話してくれました。

『北の巨匠』の凄さが分かる単一畑バリック熟成シャルドネ

フリウリを「イタリア屈指の白ワイン産地」として世界中に知らしめた北の巨匠、ヴィエ ディ ロマンス。ワイナリー名を冠したフラッグシップがこのヴィエ ディ ロマンス シャルドネです。『北の巨匠』の凄さが分かる必ず飲んでいただきたいワインです。凝縮感・ミネラル感・酸・どれもが洗練された圧倒的なスケール感。カンティーナの周囲にある単一畑のシャルドネをバリックで発酵、熟成。成熟した果実味と豊かなミネラルという、このエリアのテロワールを表現した偉大な白ワインです。

2020年はお手本のようなバランスのヴィンテージ

2020年は、極端な気候がなく、全体的にバランスよくお手本のように熟したブドウが収穫できたヴィンテージ。シーズン初期の乾燥した気候により、房の数が少なくなりましたが、6月の降雨と気温変化のおかげで開花は順調に進み、房の成長が促されました。夏の気候は穏やかで、有機酸・糖の素晴らしいバランスを保ったまま成長しました。アロマの成熟により、個々のブドウ品種の個性がより顕著に表現されたヴィンテージとなりました。時間経過による進化も期待でき、このヴィンテージが持つ真の高貴さが現れることでしょう。

樽の風味とミネラルが溶け合う芳醇かつ美しい飲み心地

西洋梨、完熟リンゴの豊かなフルーツ香、樽由来の上品なバニラや澄ましバターのニュアンスに凛々しいミネラル、ハーブの爽やかな印象が美しい層を成しています。飲むと、芳醇で緻密な果実感。重々しさは無く、伸びやかな酸とミネラルがボディに走り、味わい深くもベタつかない美しい飲み心地があります。中盤から果実の風味、甘美な樽のニュアンスが重なり、豊かな風味が口中を包みます。

熟成させるにしたがってマッシュルームやブリウォッシュなどの複雑なニュアンスへと変化

グラスは大きめのブルゴーニュタイプがオススメ。冷やしすぎないようにして味わってください。抜栓して時間が経つにしたがって豊かになる香りと味わいの変化もお楽しみ頂ければと思います。また、若いうちはピュアな果実味が全面に現れますが、熟成させるにしたがってマッシュルームやブリウォッシュなどの複雑なニュアンスへと変化していきます。長期熟成させてもお楽しみ頂ける、偉大なポテンシャルを持つシャルドネです。

イタリア最高の白ワインを造る「北の巨匠」

ヴィエ ディ ロマンスはイタリア北東部、スロヴェニアとの国境にあるゴリツィア県のマリアーノ・デル・フリウリに1900年に創業した家族経営のワイナリー。

独特の深みと奥行き、エレガントな酸。他にはない際立った個性

現在のオーナーで3代目にあたるジャンフランコ・ガッロ氏はこの歴史あるワイナリーを1978年に受け継いで以来、逆風に向かうことを恐れず、このイソンツォの平野を最高のイタリア白ワイン産地に変えてみせた人物として、イタリア最高の白ワインを造る「北の巨匠」として尊敬されています。独特の深みと奥行き、エレガントな酸。他にはない、際立った個性がヴィエ ディ ロマンスの魅力。

人間の果たすべき役割は良いブドウを最高のタイミングで収穫する事

ガッロ氏は「良いブドウを作るにはテロワールを構成する4つの要素を理解することが不可欠。すなわち『人間・気候・ブドウ品種・土地』。その中で最も重要な要素は『人間』である。」といいます。決して投資目的や流行に流されるのではなく、良いワインを造るにはテロワールに最も適したブドウ品種を栽培し、凝縮したブドウを作り、完熟期を迎えたブドウを最高のタイミングで収穫することだ、というのが彼の哲学であり、これこそが人間の果たすべき役割であると考えているからです。

良いワインを造ろうとする熱い思いは長年彼を突き動かし、ブドウ栽培の研究に没頭させてきました。天候のデータ等細かく蓄積し、ワイナリーで働き始めてからも諸外国のフランスやカリフォルニア等の銘醸ワイナリーに足を運んでは、学んだことを実践し、ヴィエ ディ ロマンスでの適合性を検証してきました。頑なに自らの理論に拘るのではなく、何が一番良いか、何が間違っているのか、見るもの聞くものを全て吸収し、自らの英知として築き上げヴィエ ディ ロマンスのワインを進化させてきました。人々は彼を「北の巨匠」と尊敬の念をもって称しています。

ヴィエ ディ ロマンスとは「ローマへの道」という意味

ヴィエ ディ ロマンスとは「ローマへの道」という意味です。ワイナリーの所在地の近くにある道がローマ時代からある事が知られていてワイナリーの名前になりました。この道はフリウリ州の沿岸にあるアクレイアの街と北東に向かったチヴィターレの街をイソンツォ川に沿うように結んでいます。