バローロ村の代表的造り手で、多くの醸造家を育てたG.D.ヴァイラの「ドルチェット ダルバ」です。バローロの各畑で有機農法で育てられたドルチェットを使用。ステンレスタンクでマセラシオンと発酵を行い、6ヶ月程度熟成しています。チェリーやスミレの爽やかな香り。みずみずしく豊かな果実味がとても美味な、ピュアで曇りのないドルチェット ダルバです！

青さやヴェジタルな要素の無いヴァイラのドルチェット

G.D.ヴァイラではドルチェットを、バローロの各畑に少しずつ栽培。ヴァイラではピエモンテでいち早く有機農法を導入。ピエモンテの重要な伝統品種を大切に育てています。ドルチェットの樹は標高が高く日照の多い区画に植えられているので、収穫時にはブドウから植物的風味が消えています。青さやヴェジタルな要素が出ないのがヴァイラのドルチェットの特徴です。

木樽＆長期熟成は行わず、フレッシュさと明るさをキープ

樹齢25-60年のドルチェットを使用。9月にブドウを収穫。ステンレスタンクで15-20日間のマセラシオンと発酵。2回の澱引きを行ってからマロラクティック発酵させて6ヶ月程度熟成。フレッシュさと明るさを大切にしているので木樽は不使用で、長い熟成も行っていません。

みずみずしく豊かな果実味がとても美味

濃い紫の色調。チェリーやスミレの爽やかな香り。ブラックチェリー、バラ、ほんのりとしたハーブのアロマも。エレガントでしなやかな質感で、青さやヴェジタルの要素がありません。みずみずしく豊かな果実味がとても美味。熟したタンニンと、フィニッシュには土のニュアンスが残ります。ピュアで曇りのないドルチェット ダルバです。

現当主アルド・ヴァイラ氏とミレーナ婦人は非常に穏やかでピエモンテは勿論、他の産地の造り手からも慕われる人格者。醸造や栽培の経験や知識を若い世代に伝えることを重視していて、若い醸造家達の憧れの存在にもなっている。現在は息子のジュゼッペも参加し家族経営を続けている。

美しく均整の取れたスタイルのバローロ

『ワインは美味しいのは当然で、“安全”で“清潔”で“美しい”ものでなければならない。』そして、『リンゴジュースを飲んだらリンゴの味しかしてはいけない。同じようにバローロを飲めばネッビオーロの味がすべき。樽由来の甘味や香、そしてタンニンもバローロには必要ない。』現にヴァイラのバローロは美しい均整の取れた酒質で素直にフルーツを感じさせる。熟成と共に妖艶さを増していくがネッビオーらしさは崩れない。発酵はステンレスタンク（一部大樽）で行っている。自然酵母でゆっくりと発酵を進める。タンクのあらゆるところで糖分が二酸化炭素を造り果帽を押し上げることが重要（１日に２回は足で櫂入れを行う）。

ネッビオーロはカベルネやメルローと違い果汁にアントシアニンや色々な要素（香味成分も果皮に多い）を含まないのでこのフォラトゥーラ（櫂入れ）は非常に大切。特に樹齢の高いネッビオーロは収量が落ちるだけでなく、果実そのものが小さくなり、果汁に対する果皮のバランスが若い樹と比べて高くなる。果皮の割合が高くなる訳でより一層フォラトゥーラが重要になってくる。

『果皮比率の高い高樹齢のネッビオーロは多くの要素をワインに与えます。高樹齢であれば過度の抽出も必要なく適度なフォラトゥーラをしてあげるだけでバローロは偉大さを備えます。』アルド氏は様々な挑戦を続けている。醸造学校の卒業論文は“白ワインにおけるマロラクティック発酵”だったそうで、当時憧れていた品種リースリングを植樹。ドイツ系リースリングと古い友人であるマルセル・ダイスの１００年以上の畑から無作為に取った色々なクローンを植樹したそう。

『単一クローンでは複雑味を産まないのは明らかマルセル・ダイスは早くからそれに気付いていた』当初、全く売れなかったというリースリングは今ではランゲ地方だけでも１４の造り手がリリースする人気品種となった。ヴァイラは全ての品種で素晴しいワインを造っている。中でもドルチェットは秀逸。通常は収量が落ちる為３０年程度で引き抜かれるがコステは５０年、フォッサーティも２７年程度と高樹齢。ネッビオーロ同様ピュアで曇りのないワインでチェリーやスミレの香が爽やかに香るエレガントなドルチェットを造ります。