トレビッキエリの常連、ヴェネトの一流生産者「カ ルガーテ」が12年を費やして再リリースしたオレンジワイン

『ガンベロロッソ』トレビッキエリの常連でソアーヴェの実力派「カ ルガーテ」が造るオレンジワインです。2005年の生産を最後に、2017年での復活まで12年を費やした自信作「ソアーヴェ スペリオーレ クラシコ ブッチャート」。何年も試行錯誤を重ねた結果出来上がった熟したガルガネガで造られています。

輝きのあるゴールデンイエロー。柑橘と地中海の様々なハーブの混ざる複雑で調和のとれたアロマが広がります。口に含むとミネラルの要素、深みと同時にエレガンスが感じられ、余韻には心地よいフレイバーが続きます。羊のチーズや熟成チーズ、魚を使った前菜などと相性が良いです。

モンテフォルテ ダルポーネ地区の自家畑のブドウから造られています。土壌は火山性の玄武岩と粘土です。収穫は9月末に行い、収穫したブドウはそのままステンレスタンクに入れ16度から18度で24時間から30時間、マセラシオンを行います。その後、果皮から離したワインを400Lのセラミックの容器に移し、約25日間発酵させます。熟成も同じ容器で約8ヶ月行います。2005VTを最後に生産を止めていましたが、このワインに適したブドウが収穫出来た2017VTから生産を再開。2020VTの生産本数はわずか3500本しかなく、今回入荷した分は非常に貴重です。

～カルガーテのオーナー、ミケーレテサリからのメッセージ～

「私たちは未来を見据えるために時には過去を振り返る必要があります。過去の思い出は、これから先の新しい道をどう進むのか、インスピレーションを与えてくれる様々な経験の宝の山だからです。我々のアイコンワインであるブッチャートを再びリリースするまで12年もの時間を費やしました。2005ヴィンテージを最後に造るのを止めてから、私たちはいつもこの歴史的なワインを正しい形で復活させ、カルガーテの歴史に残したいと考えていました。

何年も試行錯誤を重ねた後、2017年、ついにこのワインに適した完璧に熟したガルガネガが出来ました。私たちは今がまさにブッチャートを再び始める時だと思いました。そして、ジグソーパズルの最後のピースともいえるポイント、それはワインをリグーリアの職人の手による小型のセラミックの容器で熟成させることでした。ラベルは、若く才能のあるイタリア人のイラストレーター、アンナリーザ ボッリーニによるものでカルガーテのワインミュージアムにある古いプレス機をモチーフにしています」

カ ルガーテの伝統的な栽培

「カ ルガーテ」とは、ルガーテの丘の頂近くにある家を指し、畑仕事の拠点兼レチョート用の乾燥室としたことから名付けられています。

1986年にカンティーナを設け、アジェンダとしてスタートしました。ラウラ（34歳）が輸出、ミケーレ（35歳）と父のアメデオ（59歳）が畑仕事、ミケーレの叔父ジョヴァンニ（51歳）がエノロゴを分担しています。スタッフは5人で、収穫時には40名で行います。

2000年には、非常に広く清潔な新しいセラーも完成し、中二階にはレチョート用の乾燥室も作られました。現在畑はトータルで50ヘクタール、ソアーヴェを中心にガルガネーガ30ヘクタール、ヴァルポリチェッラ（コルヴィーナ、ロンディネッラ）に20ヘクタールです。

葡萄の仕立ては、この地方の伝統的な、他の産地よりも高い1.5ｍの高さのグイヨ式で、実が大きいガルガネーガの風通しをよくしています。年間を通して剪定を行い、また夏場にはグリーンハーベストを行って余分な葉を落とし、4から6房に収穫量を制限しています。

葡萄の選別は畑での収穫の際とカンティーナのコンベアーで、計2回行われます。収穫はすべて手摘みで行い、外国人労働者の助けを借りず、手慣れた地元の人達とで行われ、収穫量は通常この地域で認められている1へクタールあたり140ヘクトリットルより25%抑えています。

『ガンベロ ロッソ』が賞賛する著しい品質の向上

また、赤ワインの品質向上にも著しいものがあります。その要因としては、5年前から「ガンベロ　ロッソ2002」で『エノロゴ　オブ　ザ　イヤー』に選ばれたジュゼッペ　カヴィオラと契約していること、畑の90％が斜面で、火山質土壌でミネラルが多い土壌であること、畝に草を生やすこと、手間はかかるがグイヨ仕立てにすること、密植傾向に仕立てることなどが挙げられます。

また2008年5月から、ピエロパンで15年間醸造に関わっていたフランコ　モンケラート（38歳）が醸造責任者を引き継ぐことになりました。以前は想像もできなかったことですが、ソアーヴェに関して、生産量がピエロパン、アンセルミと並び、品質も勝るとも劣らないものとなっています。

『テサリ兄弟は、近年ソアーヴェの地域において成功を収めている生産者の一つにあげられます。アメデオとジョヴァンニは数年にわたりソアーヴェのトップクラスの生産者となるためワインを販売してきました。 そして彼らの無鉄砲とも思われるほどの度胸ある経営により、借金をして葡萄の真価を証明するためだけの小さな醸造所を手に入れました。最初の結果は望みあるものでしたが、最高の称賛を受けるために彼らはさらなる努力を惜しみませんでした。　「ガンベロ　ロッソ　ヴィーニ　ディタリア」』