ジャコメッリ

海沿いに面したイタリア屈指のリゾート地であるリグーリアとトスカーナの州境沿いに、大理石で有名なカラーラの街があります。そこから北西に直進距離で5ｋｍ、20分程車を走らせたところにジャコメッリは居を構えます。世界遺産にも登録されている『チンクエテッレ（断崖絶壁にある5つの小さな村）』にも隣接している畑を、3代目ロベルト ペタッキ氏が祖父からブドウ畑を継承し、1993年から家族経営でワイン造りが行われています。

海と山の影響を両方とも受ける自社の合計12haの畑から、総生産本数65,000本を生産する非常に小さなワイナリーですが、リグーリアの伝統的な品種（ヴェルメンティーノ、トレビアーノやマルヴァジア等）を栽培、ミネラルリッチでかつ、繊細さと優美が調和する個性豊かなワインを造り出しています。 なかでも土着品種ヴェルメンティーノをひたすら追求する真摯な姿勢、高い品質が高く評価され、イタリアソムリエ協会からは、「2011年 ワイナリー オブ ザ イヤー」として表彰されました。


畑のほとんどは南向きもしくは南西向きで地中海からの温暖な海風とアペニン山脈からの冷涼な山風を共に受けるため、昼夜の寒暖差が大きく酸をキープしたまま完熟させることができます。また標高20ｍ前後の平地の区画から一気に斜面を上がった標高170ｍのテラスの区画まで幅ひろく所有しており、コッリ ディ ルーニDOCの3つのヴェルメンティーノの特徴を明確にすることを目標にし、アイテムごとにブドウの畑を分けています。ただしリグーリアは本当に農作地自体が少ないので、まとまった区画を持つこと自体が非常に難しく、ジャコメッリでも1ha未満の小さな区画を各所に所有しています。

「すべては自然から生まれるもの、この自然を子孫たちの為にも守らなければならない」栽培に関してもロベルトはしっかりとした信念を持っています。農薬の不使用、プロポリスから生成される天然由来のトリートメント剤の使用など環境への配慮を怠らず、ブドウ畑での処理は最小限に抑えています。