カステルヌォーヴォ ベラルデンガの1000ヘクタールの所有地から最高のサンジョヴェーゼが造られる単一畑

キャンティクラシコ地区のカステルヌォーヴォベラルデンガに構えるテヌータ ディ アルチェーノのトップキュヴェ「ストラーダ アル サッソ」。最高のサンジョヴェーゼが造られる単一畑に植樹したサンジョヴェーゼグロッソで造る、長期熟成に相応しい特別なグラン セレツィオーネです。

最高のサンジョヴェーゼが造られる単一畑「ラ ポルタ」に植樹されたサンジョヴェーゼグロッソによるトップキュヴェ。初リリースの直前に亡くなった創業者に捧げた「ストラーダアルサッソ」

テヌータ ディ アルチェーノの所有地の中にある「ラポルタ」という名前の2ヘクタールの単一畑は、土壌分析の結果、最高のサンジョヴェーゼができる条件であることが分かり、15のサンジョヴェーゼグロッソのクローンを97年と98年に植樹しました。一番良いサンジョヴェーゼで造るワインなのでワイナリーにとって特別なワインで、ブルネッロ同様、長く熟成させてリリースしています。

当初、このワインは「ラ ポルタ」という名前でリリースすることになっていました。ところが、そのタイミングで創業者のジェスジャクソンが亡くなります。そこで、彼に捧げるワインということで彼のミドルネーム「Stonestreet（ストーンストリート）」にちなんでイタリア語で石の道の意味の「ストラーダアルサッソ」という名前が付けられました。

単一畑「ラポルタ」のサンジョヴェーゼを収穫後、手作業で良い果実を選別。その後、コーヒー豆を選別するシステムと同様、レーザーによって良い粒だけを選別。合格したものだけが次の醸造工程へと進みます。そして約12ヶ月間、バリックで熟成させます。

リッチでふくよか。力強さが偉大な酸と調和

熟した果実や甘草、タバコやスパイスなども感じる複雑で魅力的なアロマ。プルーンやベリーなどのふくよかな果実味。全体的にリッチで濃密ながら度が過ぎたところがなく、濃厚ながらも洗練された味わいになっています。調和のとれたスタイルで素晴らしくまとまっています。煮込み肉や熟成したチーズなどと合わせてお楽しみください。

ワインガイド評価

『ジェームズサックリング』95点（2019ヴィンテージ）

カシス、プラム、オレンジ、ミルクチョコレート、ローリエ、粘土のアロマ。ジューシーでジューシー、ミディアムボディでしっかりとしたクリーミーなタンニンがある。最後にヘーゼルナッツとチョコレートのキャラクターが感じられる。長くエレガント。飲んでも良し、持っていても良し。（2022年7月）

テヌータ ディ アルチェーノは、アメリカを中心に世界各国で50ものエステートを所有するジャクソンファミリーワインズのグループのひとつで、ジャクソンファミリーがカリフォルニア以外で初めて立ち上げたワイナリーです。ケンダルジャクソン社の創始者であるジェス ジャクソンは、トスカーナにバカンスに出かけた際、カステルヌォーヴォ ベラルデンガを訪れ、その素晴らしさに魅了されてこの土地を購入しました。ここは森や野原やオリーブ畑やブドウ畑などが広がる、1000ヘクタールという一大区画で、もともとはシエナのタジャ家が1504年から領地を拡大して発展させ、その後1829年にピッコロミニ家に引き継がれた後、1994年にジェスジャクソンが購入。「テヌータ ディ アルチェーノ」を設立しました。

ジャクソンファミリーが所有する他のワイナリー同様、土壌を細かく分析し、最適な土地を見極めて畑を整備。1000ヘクタールの中から約10％の92ヘクタールを選び、63区画に分けて最適な品種を植樹。さらに、最もサンジョヴェーゼに適した区画にはブルネッロのクローン「サンジョヴェーゼグロッソ」を植樹しました。そこがフラッグシップでもある「ストラーダアルサッソ」が生まれる畑「ラ ポルタ」です。

テヌータ ディ アルチェーノのあるカステルヌォーヴォ ベラルデンガはキャンティクラシコ地区の最南端に位置。典型的な地中海性気候で、南からの暑い風と北の山岳部から吹く涼しい風が特徴です。所有地は標高300～500メートルの起伏に富んだ土地で、10のミクロクリマを持ち、土壌も岩、砂、粘土、沖堆積土、玄武岩、シストなど多岐にわたります。複雑なテロワールとジャクソンファミリーのワイン造りの経験、そしてワイナリーの立ち上げにもかかわったピエールセイヤン氏とエノロゴのローレンスクローニン氏によって、やわらかな果実味のあるモダンなスタイルのキャンティクラシコが造り出されています。