常に改革を続けるバローロの造り手パルッソによる特別なバローロ「ブルーラベル」2014ヴィンテージです。困難な年と言われた2014年、本来はクリュバローロとして仕込んだワインをあえてクリュ名を付けずにブレンドした、特別なバローロです。これまでに2002年と2005年にだけ造られました。

雨の多い冷涼な年の2014年は困難の連続

2018年5月に来日されたマルコパルッソさんにお話しを聞きました。「2014年はすごく難しい年でした。とにかくずっと雨だったんです。だから、健全なブドウを得るためにいつも以上に畑仕事に時間をかけました。そのため、生産量は例年の半分になりました。収穫したあとも、クリュバローロとしてリリースする予定として熟成させていましたが、2年後にクリュバローロにはしないことに決め、「ブルーラベル」でリリースすることにしました。ブルーラベルはこれまでに2002年と2005年に造ったきりです。例年、複数の畑をブレンドして造るスタンダードのバローロ（通称クラシカルバローロ）は2014年は造っていません。全てランゲネッビオーロになっています。

バローロブルーラベル2014は非常に色合いが濃いですよね。完全に成熟しているブドウでなければここまで濃くはなりません。」

マリオンディーノ、モスコーニ、ブッシア。3つの偉大なクリュをブレンド

パルッソが通常クリュバローロとしてリリースする3つの単一畑「マリオンディーノ」、「モスコーニ」、「ブッシア」のネッビオーロをブレンドして造られます。このスタイルは70年代初めに先代のアルマンドパルッソが造っていたスタイルになります。

厳選したブドウを小さいかごを使用して手摘みで収穫。温度管理は徹底して行い、野生酵母によりアルコール発酵（亜硫酸塩不使用）。バリックの新樽で24ヶ月熟成。ややガーネットがかったルビーレッドの外観です。花のような優雅で上品な香りとともに、複雑味を感じる興味深いニュアンスが感じられます。凝縮感のある力強い味わいで、印象的なミネラルの旨味が広がります。飲むほどに味が出てくる、広がりのあるスタイル。パルッソのクリュバローロが結集した偉大な味わいをお楽しみいただけます。

『アントニオガッローニ』94点！「2014年の中でもっとも驚くべきバローロだ」

パルッソの「バローロブルーラベル2014」は『アントニオガッローニ』で94点を獲得しています。「マルコパルッソの2014年バローロは、2014年の中で最も驚くべきバローロの一つだ。パルッソはマリオンディーノ、モスコーニ、レコステ、そしてブッシアからひとつのバローロを造った。リッチで深みがあり、驚くべきアロマと力強さを伴って舌の上で爆発する。注目すべき程にイキイキとした2014年だ。しっかりと支えるタンニンはワインにエネルギーと広がりを与えている。ワイルドチェリー、プラム、モカ、ドライフラワー、そしてラベンダーがこの素晴らしいバローロの様々なニュアンスとなり、際立つ複雑味と個性を誇示し続けている。フレンチオークの新樽で24ヶ月熟成。

4世代にわたり農業に情熱をささげてきたパルッソ家が1986年に設立したワイナリー。

バローロの銘醸地として知られるカスティリオーネファッレットとモンフォルテダルバの中間、ブッシア地区に醸造所があります。この2つの村の重要なクリュ「ブッシア」「マリオンディーノ」「レコステ」「モスコーニ」に畑を所有、4つのバローロを造っています。

1990年代はバローロボーイズの一員として知られていましたが、その後、テロワールを表現した自然な味わいのバローロへと方針を変更。収穫したブドウをしばらく休ませてから醸造、除梗せずに発酵するなど独特の醸造方法を実践し、唯一無二の味わいを造り出しています。