ピエモンテ5大銘柄全てに自社畑を持ち、コストパフォーマンスに優れたワインで人気の「ロベルト サロット」。そのサロットが軽くアパッシメント（陰干し）したブドウで造る「バルバレスコ ガイア プリンチペ リザルヴァ」です。単一畑「ガイア プリンチペ」から造るサロットのフラッグシップワインであるクリュ バルバレスコですが、その2017ヴィンテージがあまりに素晴らしかったため(『ルカマローニ』では2017VTは99点を獲得）、特別に一部を合計50ヶ月以上熟成。ワインは軽くアパッシメントを行うことで、ネッビオーロの持つ渋味を和らげています。スミレを思わせる素晴らしい香りがあり、濃厚で複雑ながら、非常にしなやかな口当たりと長い余韻が感じられるバルバレスコ リザルヴァです！

単一畑「ガイア プリンチペ」のネッビオーロを使用

「ガイア プリンチペ」は、ネイヴェ村の丘の上にある単一畑。畑は丘の上にあり海抜270mで南-南西向きの、粘土石灰岩と泥石灰の土壌です。ネッビオーロを9月末に、選別しながら収穫します。アパッシメントの比率は、VTにより異なります。ブドウを低温で果皮浸漬してから、温度管理の下で1週間発酵。熟成は、まず2ヶ月ステンレスタンクで、その後14-15ヶ月バリック（新樽、2回使用樽）で、さらに6ヶ月ステンレスタンク。ボトリング後に6ヶ月瓶熟成を行ないます。ろ過はしていません。リゼルヴァはここからさらに22ヶ月の熟成（合計50ヶ月以上の熟成）を経てリリースしています。

濃厚で複雑ながら、非常にしなやかな口当たりと長い余韻

軽くアパッシメントを行うことで、ネッビオーロの持つ渋味を和らげています。 オレンジがかったルビーレッドの色調。スミレを思わせるブーケの素晴らしい香り。さらにフルーティな中に樽からのバニラ香も心地良く、リッチで複雑、フルボディ。非常にしなやかな口当たりと長い余韻が感じられます。熟成を経て若いうちから楽しめる状態になっています！

サロット家の歴史は、18世紀末に近隣のバルバレスコ村で生まれたジュゼッペがネヴィーリエに移り住んだことからはじまります。当初はドルチェットの生産を専門に行なって、20世紀初頭にはバルクでイギリスへ輸出していました。戦争やフィロキセラ禍などを経て、その後、現当主のロベルトが醸造学校を卒業する1980年代の初頭まで、葡萄は業者に売っており、自家栽培の葡萄は1991年からすべて自身のところで醸造するようになりました。同じ年に、バローロに20haの畑を購入し、生産をスタート。

ロベルトはワインスクールを卒業後、父を手伝ってきましたがその後、ピエモンテにある年間の生産量が6,500万本にもなる大規模な醸造所の醸造長として手腕を発揮。同時にガヴィにある醸造所のワインメーカーとしても活躍しました。現在では、それらの職は辞し、親しい6名のメンバーと共同経営で運営する醸造所のワインメーカーとして、また、彼自身の畑をバローロやバルバレスコ、ガヴィに所有し、質の高いワイン造りを行なっています。

また、ロベルトはワインに含まれる200種類ほどある化学成分の専門家でもあります。最優先に注意を払うのは葡萄畑です。なぜなら良いワインは畑で生まれ、セラーで育つと考えているからです。所有する畑は50ha、バローロ、バルバレスコ、ネヴィーリエ、ガヴィといったピエモンテ最高のワインが生まれるエリアに広がっています。機械化によって若干は変わりましたが、基本的には伝統的な方法で葡萄を育てています。自然の生態系を守りながら化学的なものを減らしていくことで、いつか化学的なものがゼロにしていければと考えています。

質の高い、１本１本に情熱を注ぐワイン造りを行っており、年々その評価を高めています。