8つのクリュバローロを所有するカッシーナ アデライデがバローロ村のクリュ「プレダ」で造るバルベーラ ダルバ スペリオーレ「ヴィーニャ プレダ」です。完熟果実、花やジャムなどの香り。優しい酸とジューシーな果実感が調和のとれた高貴でチャーミングな味わいです。

クリュ バローロで造られた果実味豊かなバルベーラ

2024年5月、2代目当主キアラ ドロッコ氏にお話を聞きました。

「カンティーナの目の前にあるクリュ、プレダのバルベーラ100％で造っています。プレダ自体がバローロの畑なので、バローロ風バルベーラと言えますね。大樽で1年熟成させていて、とても果実味豊かな味わいです。アスティのバルベーラよりも酸が少ない分、飲み心地の良さがあります」

2024年5月に2019ヴィンテージを試飲しました。ガーネットよりのルビー色。凝縮した黒系果実、コンポート、花が香るアロマ。柔らかい口当たりとフレッシュな酸、果実が綺麗に調和しています。わずかなタンニンと滑らかな心地よい余韻。

平均樹齢25年の有機栽培のバルベーラを使用（認証未取得）。畑はバローロ村のクリュ「プレダ」に位置し、標高340メートル、0.5ヘクタール、東向き。砂岩や泥灰土を含む粘土石灰質土壌です。

完熟したブドウを10月上旬に手摘み収穫。選果後、ステンレスタンクにて発酵前果皮浸漬。28度以下で最低2週間の発酵。天然酵母を使用しています。27ヘクトリットルの大樽にて12ヶ月熟成させます。年間生産量は4,500本。

カッシーナ アデライデは、2000年にアルバで機械会社を経営していたアマービレ ドロッコが自身の夢と情熱の実現のために設立したワイナリーです。彼は55歳の時に2人の息子に会社を任せ、ランゲのエリアで夢であったワイン造りに専念するようになりました。現在はアマービレの孫娘であるキアラが若きオーナーとしてワイナリーの発展に尽力しています。ワイナリー名は1800年代のワイナリーの古い所有者であったアデライデに由来します。当時バローロの農園を管理していた彼女へのオマージュから名づけられました。

カンティーナはバローロ村の中心バローロ城のすぐ麓にあり、建築家のパオロ デッラピアーナによる設計で、周囲の景観を守る造りになっています。所有する畑は合計12ヘクタールで、バローロエリアの5つの村に点在し、8つのクリュを所有しています。またノヴェッロ村の単一畑ラヴェーラでは土着品種「ナシェッタ」を栽培。アロマティックかつしっかりとした骨格を兼ね備えた白ワインも造っています。

クリュを冠する5つのバローロはテロワールを明確に表現するため、全て同じプロセスで醸造、熟成をさせます。それぞれのテロワールの個性を存分に発揮しながらも、全てのワインに共通しているのは「ピュア＆エレガント」。飲み飽きない優しい味わいのバローロです。