モンタルチーノでも非常に規模が小さく、知る人ぞ知る造り手「ライエッタ」のロッソ ディ モンタルチーノ。ブルネッロと同等の品質のブドウを使用し、早く飲んで楽しめるワインを一足早く瓶詰め。お値打ちの人気のロッソです。

2つの異なる区画をブレンドし、酸と果実味のバランスのとれた味わいに仕上げる

比較的暑く乾燥しやすいアイエッタ（ライエッタ）の区画と、冷涼なカステルヌォーヴォの2つの区画のサンジョヴェーゼをブレンド。アイエッタは砂質土壌で標高380～500mの西向きの畑で、トスカーナでは非常に珍しいアルベレッロ仕立てで栽培しています。カステルヌォーヴォは岩がちな有機物の少ない土地で、標高450mの南東向きの畑。この2つの区画をブレンドすることでどのヴィンテージも酸と果実味のバランスがとれたワインが出来上がります。収穫後、ステンレスタンクで20日間マセレーション。30％はステンレスタンク、残りを10ヘクトリットルの大樽で12ヶ月間熟成させます。

2001年に18歳で創業したフランチェスコ氏が意欲的に造り続けるライエッタのロッソ ディ モンタルチーノ。珍しいアルベレッロ仕立てを選んだのはアイエッタの区画の砂質土壌に適していると考えたから。「凝縮感ある房を数少なくつけるようにでき、低い仕立ては房にとっても理想的な熟度に達する」と言います。生産本数が非常に少なく、入荷本数もごく僅か。ぜひこの機会にお楽しみください。

L’AIETTA（ライエッタ）は2001年に、当時わずか18歳、ワイン造りとモンタルチーノの土地に強い情熱をもったフランチェスコ・ムリナーリ氏が立ち上げた、モンタルチーノで最も小さくかつ若いワイナリーです。彼はフィレンツェの大学にて農業と醸造を学び、17歳からワイナリーで働き始め、18歳の時、ムリナーリ家所有のわずか0.5haの畑を植え替え、ワイン造りを始めました。

この小さな畑を‘小さな庭（＝aietta）’と呼び、ワイナリー名としました。自らのワインを造りながらもシロ・パチェンティの収穫を経験、カザノーヴァ・ディ・ネーリで2年、カステッロ・ロミトーリオで6年働き、修業を重ねました。今も午前中はロミトーリオで働く傍ら、自らのワイナリー「ライエッタ」を一人で管理しています。

現在畑はモンタルチーノ地区内に2か所、計１haあります。一つは‘L’AIETTA’と呼ばれる、代々ムリナーリ家が所有している0.5haの畑、モンタルチーノの町の中、東側の城壁のほぼ真下にあります。樹齢70年になる樹もあります。

2004年から古来のアルベレッロ仕立てで栽培しています。急な斜面、また、土壌は表面は砂質土壌、地層にはごつごつとした岩がある粘土質土壌であること、そして、干ばつに最も耐久性があり保湿性が低い砂質土壌からでも水分を吸収しやすくなることから、アルベレッロ仕立てが最適、と考えています。モンタルチーノでアルベレッロ仕立てでサンジョベーゼを栽培しているのは彼だけです。

もう一つはカステルヌオーヴォ・デッラバーテにある0.5haの畑です。モンタルチーノの南に位置するこの地域の中でも冷涼な場所で、標高は380-430mと高い位置にあります。樹齢は13年ほどで、土壌はガレストロ(Galestro)と呼ばれる、堆積土壌で石灰質を多く含んだ石や岩、そして粘土質土壌です。また、トスカーナで伝統的に用いられるコルドン仕立てで栽培しています。このミネラル豊富な土壌と冷涼な気候が、エレガントな香りと風味をワインに与えています。 どちらの畑でも化学的なものは一切使わず、畑と地球が永久的に健全な状態を維持できる、地球に優しい栽培方法を用いています。

彼のワイン造りはブルネッロに留まらず、他の人がこの土地、モンタルチーノで造ったことがないワイン造りを行うことで、この土地のさらなる可能性を見出そうとしています。