ヨーロッパ最優秀ワイナリー賞受賞フェウド アランチョのヴェルメンティーノ

コストパフォーマンスとフードフレンドリーを体現するシチリアの造り手「フェウド アランチョ」のヴェルメンティーノ。ヴェルメンティーノは近年人気が高まる注目品種で、彼らが拠点を置くシチリアでも非常に多く造られるようになってきました。その彼らのヴェルメンティーノは『サクラアワード2025』でゴールド賞を受賞しています（2023年ヴィンテージ）。

柑橘、青リンゴからパイナップルやと花の蜜などの熟したニュアンスに変化します。ミディアムボディでフレッシュな酸味とバランスが良く、心地よい余韻が続く親しみやすい白ワインです。

「すぐにもう一杯飲みたくなる」

フレッシュ＆ミネラリーが際立つヴェルメンティーノ

2025年6月、輸出マネージャーのフランコ ペドローニ氏にお話を聞きました。

「ヴェルメンティーノはフルーティでありながら、特に柑橘系のニュアンス、グレープフルーツのような香りが際立ちます。後からアーモンドのニュアンスも現れます。シンプルな印象から、時間とともに複雑さが増していくワインです。生産を始めたのは2020年か2021年頃。クライアントからの要望があり、組合員やその友人たちとともに造り始めたことがきっかけです。一杯飲むと、すぐにもう一杯飲みたくなるような味わいです。」

2025年6月にヴェルメンティーノ2023ヴィンテージを試飲しました。輝く麦わら色。黄色い果実にナッツや白胡椒の香り、ミネラリーでフレッシュな印象があります。味わいは香り同様で、黄色い果実やナッツの風味。心地よい苦味とミネラル感が溶け合っています。

シチリアはアランチョ湖を望む高台に位置するフェウドアランチョは、約1000haという広大な2つの拠点からなる、2001年設立のワイナリーです。前身のワイナリーは1904年からありましたが、「シチリアの恵まれたテロワールから生まれた、単一品種からなるリッチで上品なワイン」を造るべく、新しいプロジェクトの元に生まれ変わりました。

特徴の異なる2つのエリア「サンブーカ ディ シチリア」と「アカーテ」

彼らはサンブーカ ディ シチリアとアカーテに畑を所有しています。サンブーカ ディ シチリアは丘陵地にあり、粘土質。骨格のしっかりとした味わいが生まれます。アカーテは海に近くの砂質土壌で、軽やかで香りの高さが特徴的です。

シチリアワインブランドでアメリカ市場No.1

白ワインは「繊細な個性」を、赤ワインは「濃厚でエレガント」というコンセプトを大切にしています。ただ単に濃いだけのワインではなく、食事とともにあるワインを目指すフェウドアランチョのワインはアメリカで高い人気を博しており、シチリアワインブランドでアメリカ市場No.1の人気を誇っています。

収穫から醸造まで区画ごとに管理

フェウドアランチョは、一つひとつの区画をまるで単一畑のように扱っています。たとえば、シャルドネの畑では気候や土壌によって明確に区画を管理しています。結果収穫から醸造まで区画ごとに管理することができ、ブドウの成熟状況に合わせてワイン造りが進められています。しかし一方でこのような管理は非常に手間がかかります。フェウドアランチョの安定した品質はこのような生産者の地道な努力によるものです。