ラツィオ州マレンマ地区にて、非常にコストパフォーマンスに優れているワインを生み出すサンティジドーロのDOPタルクイニャ「ラルト」です。サンジョヴェーゼをメインにモンテプルチアーノとチェザネーゼを使用。品種別に発酵と熟成を行ってから最終的にブレンドしています。赤果実やシナモン、ペッパーなどのスパイスの香り。程よく厚みのあるバランスの良い味わいのタルクイニャ ロッソです。この年は『ルカマローニ』で94点を獲得ししています（2022ヴィンテージ）。

非常に多才なペアリングが可能なガストロノミックなワイン

ワイン名の「ラルト」はエトルリアの石彫刻の傑作によって存在が目撃される有名なエトルリアの戦士の名前です。元々はレストランでお料理と楽しんでもらえるように開発されたワイン。3種類のブドウを使う事で、非常に多才なペアリングが可能となるように意図的にブレンド。フルボディでエレガント、ガストロノミックでプレーンな味わいのワインが出来上がりました。

品種ごとに別々に発酵＆熟成して最後にブレンド

畑はタルクイニャにある、海抜100mで南西向きの粘土質土壌。ブドウはサンジョヴェーゼ60％、モンテプルチアーノ35％、チェザネーゼ5％を使用。栽植密度はヘクタールあたり4000本です。サンジョヴェーゼは9月、モンテプルチアーノとチェザネーゼは10月に収穫。品種ごとに別々にステンレスタンク発酵、6日のマセラシオンを実施。同容器内で熟成させてから、最終的にブレンドしています。

程よく厚みのあるバランスの良い味わい

ルビーの色調。瑞々しい赤果実やシナモン、ペッパーなどのスパイスの香り。綺麗な酸味とフレッシュなベリー系の果実味、細かいタンニンが感じられ、程よく厚みのあるバランスの良い味わいです。ジューシーでベルベットのような後味と素晴らしい余韻が続きます。

サンティジドーロはラツィオ州のマレンマ地区で1930年にPalombi(パロンビ)家によって設立。以前は収穫した葡萄はバルク・ワインとして販売しておりましたが、2001年よりリカルド・コタレッラからアドバイスを受けて瓶詰めを始めます。

サンティジドーロのエミディオ・パロンビとコタレッラは昔からの幼馴染だった事もあり、数百件もコンサルタントを務めるコタレッラもサンティジドーロには特別に力を入れます。パロンビ氏は『今はこのエリアをマレンマ・ラツィオと呼んでいるが、100年前まではチヴィタヴェッキアからグロセットにかけてをマレンマと呼んでいました。今は行政上のラツィオとトスカーナ2つの州に分かるが、土壌や気候に関しては同じマレンマです。』と語ります。

しかしワインは『トスカーナのマレンマ』と『ラツィオのマレンマ』では知名度が異なり、当然市場での取引額も変わってきます。すなわちラツィオのマレンマは『隠れた穴場的な産地』だという事です。それを裏付ける様にイタリアの全国紙La Repubblicaが2004年の1月で『サンティジドーロのワインは非常にコストパフォーマンスに優れている。』と紹介しております。