バローロの歴史的名門「ヴィエッティ」で活躍したコルデーロ家が手掛けるオルトレポ パヴェーゼの新生「コルデーロ サン ジョルジョ」のシャルドネ「リヴォーネ」です。平均樹齢は30年のシャルドネ100％を使用。オレンジの花、バニラ、火打石などの幅広く複雑な香り。濃厚で包み込むような味わいの、繊細な味わいが心地よい旨味へと変化するシャルドネです！2020年は、『ワインエンスージアスト』で94点、『ジェームズサックリング』で93点を獲得しています！

フレッシュな果実、樽由来のスパイス、旨味が複雑かつ綺麗に溶け合うリゼルヴァクラスのシャルドネ

2023年8月、当主のフランチェスコ コルデーロ氏にお話を聞きました。

「カンティーナ近くの計2ヘクタールの砂質土壌の畑で造るシャルドネです。6000本ほどの少量生産です。（2020年は）アンフォラ、ステンレスタンク、木樽と1700リットルずつに分けて醸造することが特徴です。熟成もそれぞれの容器で12ヶ月行います。年毎に造り方を変えているので、2021年はステンレスは使っていません。この白いラベルは、リゼルヴァクラスという意味合いがあります。私たち自身も出来に大変満足しているワインですし、リリース早々から高い評価を得ています。10年、15年ほど熟成可能だと考えています」

2023年8月にリヴォーネ シャルドネ2020ヴィンテージを試飲しました。やや淡い黄金色。グラスに注がれた瞬間に南国果実の香りが広がります。ほどよい骨格の上にパイナップルとバナナ、木樽のスパイス感、ジューシーな果実感、旨味を感じる香りで、非常に複雑な要素と優れたバランスがあります。香り同様の味わいで統一感があります。口当たりはなめらかで、フレッシュな風味と旨味を感じます。レモンのような酸味と渋みが長く長く持続する中で、香り同様に様々な要素が混ざり合い、調和のとれた味わいが持続します。

『ワインエンスージアスト』94点（2020ヴィンテージ）

「この集中力のあるピュアなワインは、フレッシュで熟したフジリンゴ、黄色い花、独特のチョーキーなノートのアロマで幕を開ける。味わいは明るく、生き生きとした酸味にローストしたレモンとクリームが重なる。バランスが良く2030年まで楽しめる」

発酵と熟成で一部テッラコッタ製アンフォラで12ヶ月熟成

畑はサンタ ジュレッタ地区にある、東から南西に日の当たる、粘土石灰質の土壌。ブドウは平均樹齢は30年のシャルドネ100％を使用。ブドウは8月末から9月初旬にかけて手摘みで収穫。除梗していない全房のブドウをソフト プレスした後、マストは温度管理されたステンレスタンクでデキャンタージュ。数日後、澱引きされ、発酵、熟成共に一部テッラコッタ製アンフォラ（その他フレンチオークのバリックを使用）を用いて12ヶ月熟成しています。マロラクティック発酵は部分的に実施。ボトリング後に約6ヶ月間の瓶熟成を行ってから出荷しています。

繊細な味わいが、徐々に心地よいうま味へと変化

ワイン名の「リヴォーネ」はイタリア語で「非常に急な丘や坂」という意味。シャルドネを栽培している畑が勾配の急な斜面にあるため命名されました。濃い麦わらの色調。熟した桃、オレンジの花、バニラ、火打石、ユーカリの蜂蜜など、幅広く複雑な香りが特徴。口に含むと、ヴェルヴェットのように滑らかを感じ、酸味とミネラルが繊細な味わいが、徐々に心地よいうま味へと変化。雄大な余韻が長く残ります。熟成のポテンシャルも十分に備えています。抜栓直後はフリッターやセビーチェ（魚介と野菜のマリネ）、シーフード料理と相性抜群です！時間が経ちワインが開いてきたらキノコのタリアテッレやリゾット、チキンなど白身肉のお料理などが良く合います！

ワインガイド評価

『ワインエンスージアスト』94点（2020ヴィンテージ）

この集中力のあるピュアなワインは、フレッシュで熟したフジリンゴ、黄色い花、独特のチョーキーなノートのアロマで幕を開ける。味わいは明るく、生き生きとした酸味にローストしたレモンとクリームが重なる。バランスが良く2030年まで楽しめる

コルデーロ サン ジョルジョはピエモンテ州クーネオ県、カスティリオーネ ファッレットをルーツとしています。コルデーロ家の兄弟、フランチェスコ、ロレンツォ、カテリーナは、ランゲにおける家族経営のワイナリーでの経験と、様々な国での研修を経て、2019年、ワイナリーを立ち上げました。情熱を表現し、長年培ってきた技術を試し、豊富な経験を活かせる場所として選んだのは、ロンバルディア州パヴィア県、オルトレポ パヴェーゼを産出する地区。サンタ ジュレッタの丘、海抜約250mに位置する彼らの所有地は22haあり、うち20haがブドウ畑、2haが樹齢百年を超す美しいオークの森です。

社名にある「サン ジョルジョ」はキリスト教の聖人の一人で、ドラゴンに立ち向かい、王女と民衆を恐怖から解放した、という伝説があります。コルデーロは新たにオルトレポ パヴェーゼとピノ ネーロという未知の世界に挑むことから、ラベルもドラゴンに挑むサン ジョルジョをモチーフにしました。既にワイン アドヴォケイト誌等で高評価を得るなど、若いながらも才腕を振るう実力派ワイナリーです。