ヴァルポリチェッラに1995年創業。有機栽培を行いながら誠実と情熱を持ってワイン造りに向き合うモンテ ダッローラのDOCGアマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラッシコ「ストローパ」です。ブドウはコルヴィーナを主体に計6種類のブドウ品種を使用。収獲したブドウをアパッシメントさせてから発酵。25HLのオーク樽で48ヵ月、瓶熟成で約36ヵ月と合計84ヶ月の熟成を経て出荷しています。サクランボやプルーン、森の下草や胡椒などのスパイスの香り。口に含むと果肉感のある非常に複雑な味わいと、包み込むような長い余韻が続くアマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラッシコです。

若枝（ストローパ）でブドウの蔓を結ぶ伝統的方法で栽培

畑はヴァルポリチェッラ クラッシコ地域、サン ピエトロ イン カリアーノのカステルロットの小高い丘にあります。冬の間にこの丘を吹き下ろす強風にも耐えうる、強くしなやかな柳の若枝（ストローパ）でブドウの蔓を結ぶ伝統的方法を用いて栽培しており、その象徴としてボトルの瓶口部分にも柳を結んでいます。

48ヵ月の樽熟成+約36ヵ月の瓶熟成で合計84ヶ月の熟成を実施

ブドウは有機栽培とバイオダイナミック農法で育てたコルヴィーナ50%、コルヴィノーネ20%、ロンディネッラ20%、モリナーラ/クロアティーナ/ディンダレッラ10%を使用。畑は標高150-200mの南東向き、始新世（第三紀）起源の粘土石灰質の土壌。9月中旬から手作業で質の高いブドウを選別し、木製トレイで3ヶ月アパッシメント（陰干し）。ブドウの房の向きを風の吹く方向に揃えて乾燥しています。開放木桶で約30日のマセレーションを行い発酵、その間ピジャージュを行っています。25HLのオーク樽で48ヵ月の熟成と、ボトリング後に約36ヵ月の瓶熟成と合計84ヶ月の熟成を経て出荷しています。

果肉感のある非常に複雑な味わい

鮮やかなルビーレッドの色調。グラスの中では高いアルコール度数に由来する弧（ティアー）があらわれます。サクランボやプルーン、クロイチゴ、赤スグリやそれらのジャム、森の下草などの香り。乾燥させたブドウや胡椒などのスパイスの上品な香りも。口に含むと果肉感があり、非常に複雑な味わいと包み込むような長い余韻が続きます。ジビエや肉の煮込みなど複雑な料理、熟成したチーズと良く合います。すぐに抜栓して楽しめますが、20年以上の熟成も期待出来ます。

モンテ ダッローラは、ヴェントリーニ夫妻が“野生的環境”に惚れ込み、1995年に畑を購入しスタートしたワイナリー。ヴァルポリチェッラ・ゾーンの歴史的な中心地に位置しており、郊外の歴史あるカステルロットの丘から降りてくる道の脇にあります。アレッサンドラはビオディナミにも造詣が深い「考える人」で、夫のカルロは妥協のない実践家です。

ブドウ畑はヴァルポリチェッラの歴史的ゾーンにありながら約20年も耕作放棄され、ほぼ藪に近い状態でした。標高250m前後に広がる5haの畑の大半は1950年植樹の古木がまだ多く残っています。また「さくらんぼ畑と入り組むように広がるブドウ畑が、アマローネにさくらんぼの香りをもたらす」と、当主カルロ・ヴェントリーニ。畑の土も長年の手入れの行き届いた栽培で、歩くとしなやか。セラーでは2016年以降、発酵槽を少しずつ、ステンレスタンクからセメントタンクへと移行したことで、アタックの柔らかさが向上し、ふくよかさもより前面に出てきています。アマローネとリパッソ用の発酵槽は木製で、熟成も大樽でリパッソは1年以上。アマローネでは4年以上熟成させ、更に1年の瓶熟成後にリリースしています。

畑の中では、科学的な合成物や除草剤を用いません。土壌の耕作のためにおこなう農作業としては、ブドウの樹列の間に草を生やさせることと、樹列そのものに働きかける軽めの作業が挙げられます。ブドウ畑における植物の衛生状態の劣化を招かないために、湿度を測る雨量計や、昆虫の動きを監視するための罠やフェロモンを用いて、定期的に管理しています。