マルサラワイン製造者として世界トップシェアーを誇るフローリオのデザートワイン「モルシ ディ ルーチェ」です。輝きのある黄金色です。バランスのとれた香りで、アプリコットのニュアンスがあります。フルボディでビロードのような舌触りです。ハチミツやナツメヤシ、ライムの皮を思わせる味わいとわずかに感じられるバニラとオークの心地よい味わいが印象的です。「モルシ ディ ルーチェ」とは、南イタリアの強烈な太陽が眩しく島を照らすさまを意味します。

パンテッレリーア島で栽培されたジビッポを、マルサラにあるフローリオ社で醸造しています。パンテッレリーア島は、シチリアとアフリカの中間に浮かぶ自然豊かな火山の島です。この島のジビッポの歴史はギリシャ神話にも登場するほど古いといわれ、多くの人々に愛され続けてきました。照り付ける太陽とアフリカから吹く風シロッコにより育つジビッポは、最高級品と名高く、干しブドウやデザートワインが島の特産物のひとつとなっています。

温度管理のもと、ベースワインのアルコール度数が5-6％、糖分が12-13％になったところでアルコール（蒸留したワイン）を加え、アルコール度数が大体16％になったところで発酵を止め、モストの糖分を残しています。10ヶ月以上、225Lのオーク樽で熟成を行い。瓶詰め後、最低8ヶ月間瓶内熟成させて出荷されています。

シチリアが世界に誇るマルサラワイン。スペインのシェリー酒やポルトガルのポート酒などと並んで、長期輸送に耐え得るよう酒精を強化したワインです。

もともとは、18世紀大航海時代、イギリス人貿易商ウッドハウスが、シチリア西端の港町マルサラで出会った白ワインにアルコールを添加したのが始まりです。その後、このウッドハウスと手を組み、1833年に起業したのがヴィンチェンツォ・フローリオ氏。当時から近代的な考えのもと、輸送に便利な海に近い土地に醸造所を建築する傍ら、大々的な広告を打ち、イタリア国内外にマルサラを紹介していきました。まさに“マルサラワイン”の歴史はフローリオが培ってきたといっても過言ではないのです。

『ワイナート』にも登場しました！！

現在は、マルサラワイン製造者としてトップシェアーを誇り、アメリカ、イギリス、フランス、日本をはじめとする世界35カ国に向けて輸出をしています。2003年には、シチリアワインの代表的な造り手、「ドゥーカ・ディ・サラパルータ」とともに、C.V.D.S.（Casa Vinicola di Sicilia：シチリアワイン醸造会社）のグループとなりました。シチリアの伝統ワインを総合的にプロデュースする、という壮大なプロジェクトのもと、21世紀の今も躍進し続けています。