トゥアリータで初めて造られた濃密ボディの代表作「ジュスト ディ ノートリ」

トスカーナでも最高峰のワイナリーとしての地位を確立した「トゥア リータ」が、天才エノロゴとして世界的に有名なルカ ダットーマとともに手がけたフラッグシップ「ジュスト ディ ノートリ」の熟成バックヴィンテージ2009年が限定入荷。輸入元モトックスさんが、定温・定湿で一切動かすことなく熟成した飲み頃バックヴィンテージです！

今回の熟成バックヴィンテージは、輸入元のモトックスさんの倉庫（定温・定湿（16度、70％））の一番条件の良い場所で保管されていたもの。定期的に試飲を行い、熟成を経た最良の時期を見極め、ワインごとの“ここぞ”というタイミングを逃さずリリースしています。

若かりしルカダットーマと共に造り上げたスーパートスカン

2023年2月にトゥア リータ3代目ジョヴァンニ氏にお話を聞きました。

「ジュスト ディ ノートリは、当時はまだ駆け出しだったルカ ダットーマと共に造り上げたスーパートスカンです。1994年にファーストヴィンテージ1992年がリリースされると、すぐにガンベロロッソでトレビッキエリを獲得しました。ガレージワインとして始まりましたが、徐々に国際的なワインとなりました。

私たちは、畑の管理を小区画で行ってそれぞれに合った収穫、栽培をしています。収穫時期に入ると約10日間で担当者が3～5回収穫を行うことで、より良いブドウを収穫できるようにしています。ジュスト ディ ノートリ、ペルセンプレ、レディガフィでは、その中でもより良い1～2房のブドウを使っています」

熟成による複雑なアロマと丸みのある滑らかな味わい

オーク樽、ステンレスタンクにて約25日間かけてゆっくりとマセラシオン醗酵。バリック（70％新樽、30％1年使用の樽）でマロラクティック発酵を行い、その樽で18～19ヶ月間熟成させます。

ブルーベリー、ブラックベリーなどの熟した果実に加え、ナツメグ、クローヴなどのスパイス香や、熟成による美しいなめし皮のようなニュアンスが感じられます。丸みを帯びた酸の質が高く、タンニンは非常に滑らか。余韻にかけてさらに複雑な印象を感じさせます。全ての要素のレベルが高く、得も言われぬバランスを醸しだしています。

ヴィンテージ情報

2009年は特にカベルネ系品種の出来が非常に良かったヴィンテージ。8月の異常な暑さに対し、9月に若干の雨と昼夜の寒暖差があったことにより、ブドウの成熟スピードがスローダウンし、バランスの良い状態で収穫できました。

1984年、ヴィルジリオとリータ夫妻が当時ワイン産地としてまったく無名のトスカーナ・スヴェレート地区に土地を購入して設立された、家族経営の小さなワイナリー。運命に導かれたのか、購入した土地がワイン造りにおいて尋常ではないポテンシャルを持っていることに気がついたのはその後のこと。

最初は趣味でワインを作っていましたが、天才エノロゴ（醸造責任者）として世界的に有名なルカ・ダットーマとともに手がけた、ワイナリー初リリースの「ジュスト ディ ノートリ 1992」(カベルネ・ソーヴィニヨン50％メルロー50％)により注目され、頭角を現します。 その後メルローが素晴らしい出来であることから、1994年に実験的にバリック2つ分のメルローが瓶詰めされます。これがのちに伝説のスーパートスカンとなる、シンデレラ・メルロー「レディガフィ」の誕生でした。「レディガフィ」は1997ヴィンテージが『ワイン・スペクテイター』で100点、その後、2000ヴィンテージが『ワイン・アドヴォケイト』でも100点を獲得、2015ヴィンテージが『ジェームズサックリング』で100点と、イタリアワイン唯一の3大誌満点という快挙を成し遂げます。こうしてトゥア リータは、トスカーナでも最高峰のワイナリーとしての地位を確立しました。

「自分達は新参者だから、人と同じことをしていては成功しない。良質のワインだけを少量ずつ造るために、カベルネとメルローを選んだのです」夫妻は最初から、最高品質の国際品種で造られたワインを輸出向けに造る、という強い信念を持っていました。

2010年にヴィルジリオ氏は亡くなりましたが、その心は次世代へ引き継がれています。全てはブドウの品質で決まるワイン。トゥア リータのワインは人の愛情で育まれたブドウから作られています。