ダミラノ社はバローロの中でも100年以上の歴史を持つ伝統的なワイナリー。5つの個性の異なる畑（レチンクエヴィーニェは5つの畑の意味）をブレンドすることで、ワインに深みを与えると共に、調和した柔らかな味わいに仕上げる伝統的手法のバローロ クラシコ。穏やかなタンニンが上品に広がる、豊かで、包み込むような柔らかさのバローロです。

5つの畑をブレンドして造るクラシックバローロ優良ヴィンテージ2016

2022年11月に輸出マネージャーのトーマス クーニ氏にお話を聞きました。

「このワインは、星付きレストラン、ECサイト、ワインバー、オステリアなど、360度あらゆる場所で販売している人気な1本です。5つの畑（チンクエヴィーニェ）から造られたクラシックバローロです。バローロ、ノヴェッロ、ヴェルドゥーノ、モンフォルテ、グリンツァーネ カヴールの畑です。それぞれの畑が持つ特徴がブレンドされています。セッラルンガはミネラル感、ヴェルドゥーノは柔らかいタンニン、バローロは華やかなエレガントさが特徴です。それぞれ個性が異なることで、クオリティの高いワインができます。特にこの2016年は本当に素晴らしいです」

ソフトで長いフィニッシュが印象的

収穫したネッビオーロを温度管理されたタンクで15日間発酵。20-100HLの大樽で24ヶ月ゆっくりと熟成しています。オレンジがかったルビーレッドの色調。バラや革、タバコの葉やスミレの香りが複雑に絡み合います。5つの個性の異なる畑をブレンドする事で、ワインに深みを与えると共に、調和した柔らかな、豊潤で包み込むような味わい。最後もソフトで長いフィニッシュが印象的。今直ぐにでも美味しく飲める状態に仕上がっています。

伝統的手法の「バローロ クラシコ」

「バローロ クラシコ」は複数の個性を持った畑を合わせることで、お互いの凹凸を補い合い、まとまりのあるワインが仕上がります。長期熟成も可能ですが、若いうちから楽しむ事ができる。これこそが伝統的なバローロである「バローロ クラシコ」です。単一畑で造る「クリュ バローロ」は畑ごとの個性的な味わいが表現されて人気がありますが、伝統的な「バローロ クラシコ」も忘れてはいけない存在です。

ダミラノ社はバローロの中でも100年以上の歴史を持つ伝統的なワイナリー。1890年にラ・モッラ村とバローロ村の境に、ジュゼッペ・ボルゴーニョによって創立されました。創立当初の名前は、『ボルゴーニョ』という名前でしたが、1935年にジュゼッペ・ボルゴーニョの義理の息子である、ジャコモ・ダミラノがワイナリーを引き継ぎ、その際に、親戚のボルゴーニョ社と混乱しやすかった事もあり、ダミラノへとワイナリーの名前を変え、新たな歴史を刻むことになりました。

1997年に、パオロ、マリオ、グイドの3兄弟に引き継がれた際、著名醸造家であるジュゼッペ・カヴィオラ氏を醸造コンサルタントに迎え、さらに名声を高める事に成功。2001年にはラ・モッラ村にミシュラン一つ星のリストランテ『マッシモ・カミア』の経営を開始し、伝統的なピエモンテ料理とダミラノのバローロコレクション（豊富なバックヴィンテージ）とを楽しむ事ができるようになっています。

長い歴史がある事の強みは、何といっても多くの優れた畑、区画を所有している事。ダミラノ社は、チェレクイオ（ラ・モッラ村）、ブルナーテ（ラ・モッラ村）、カンヌービ（バローロ村）、リステ（バローロ村）ブッシア（モンフォルテ・ダルバ村）と言った、同業の生産者も羨むほどの畑、それも良い区画を所有しています。