ブランカイアがマレンマで手掛けるスーパートスカン「イラトライア」。キャンティクラシコとは異なるテロワールを持つマレンマ、ここでブランカイアはサンジョヴェーゼとカベルネソーヴィニョン、プティヴェルドー、カベルネフランを選び、テロワールを表現した素晴らしいワインを造り上げました。2002年の初リリースで衝撃的なデビューを飾って以来、年月を重ね、ブランカイアはより最高のものを造るために取り組んできました。

当初はサンジョヴェーゼも使っていましたが、ブランカイアが求める味わいのため、2009ヴィンテージからはカベルネソーヴィニョンとプティヴェルドー、カベルネフランの3品種。18ヶ月間バリックで熟成させ、さらに4ヶ月間以上ボトル熟成。濃密な黒い果実とハーブのニュアンス。たっぷりとした力強い味わいの中に酸とタンニンがバランスよくとけこみ、とてもエレガントなスタイルに仕上がっています。マレンマのテロワールを表現する代表的スーパートスカンをご堪能ください。

ワインガイド評価

『ジェームズサックリング』97点（2019ヴィンテージ）

ブラックベリー、カシス、ブラックオリーブ、杉、ダークチョコレート、プラリネ、塩アーモンド、スペアミントのアロマ。ガンメタルや黒鉛の香りもある。クリーミーで撫でるような、ベルベットのようなタンニンとフルボディ。おいしい塩チョコレートのニュアンス。力強さと凝縮感がありながらエレガント。長い。2023年から飲める。（2022年12月）

ブランカイアは、1981年にスイス人のウィドマー夫妻がキャンティ クラシコの銘醸地「カステッリーナ イン キャンティ」に設立したワイナリーです。創業早々にキャンティクラシコの1983ヴィンテージが、『ヴィノム』の「キャンティクラシコ テイスティングコンテスト」で見事1位を獲得するなど、その名を一気に世界に知らしめます。

1990年からはキャンティ クラシコの第一人者として知られるエノロゴのカルロ フェッリーニ氏をコンサルタントに迎え、ワイナリーはどんどん発展を遂げていきます。99年からは現オーナーのウィドマー夫妻の娘バーバラさんが加わり、夫のマルティン氏と2人で現在のブランカイアの運営を行っています。

創業当初の畑はカステッリーナのみでしたが、今や大きな飛躍を遂げ、トスカーナの銘醸地「カステッリーナ イン キャンティ」「ラッダ イン キャンティ」「マレンマ」の三つに畑、拠点を構えます。エレガントで調和の取れた独自の個性を持つキャンティクラシコやスーパータスカンは、毎年のように高く評価され、エントリーワインである「トレ」は『ワインスペクテーター』で年間トップ100に輝いた実績を誇っています。2021年で40周年を迎え、ワイナリーはオーガニック生産者へと変貌を遂げ、今後の動向がますます楽しみなトスカーナ屈指の造り手です。