最高峰キュヴェ「ヴィラ ジェンマ」の単一畑で造るチェラスオーロ

アブルッツォを世界に知らしめた開拓者マシャレッリが造る最上級チェラスオーロ「ヴィラ ジェンマ」です。イチゴを潰したときのようなフレッシュで甘酸っぱい香り。味わいはドライでキメ細やかなタンニンと果実の滑らかさ、中盤から広がる風味の豊かさがあります。

食中酒として前菜からメインディッシュまで楽しめるロゼ。最初は冷やしてから、グラスの中で温度を上げていくと、果実の豊かな味わいが楽しめます。冷やしすぎずに12～15度前後でお楽しみ下さい。

エレガンスと複雑性を併せ持つチェラスオーロ

2025年11月、ミリアム リー マシャレッリ氏にお話を聞きました。

「ヴィラ ジェンマ チェラスオーロ ダブルッツォは、最低12時間のマセラシオンを行って、複雑味とフレッシュさを併せ持つワインです。アジアンスタイルのように多様な食材が一皿にまとまった料理のおともに最適です。フラッグシップのヴィッラ ジェンマを名乗っているのは、赤（リゼルヴァ）のヴィッラジェンマと同じ単一畑で造っているためです。この畑は、最も成熟したブドウは赤に使い、それ以外をチェラスオーロに回しています。私たちはこのワインを自宅で飲むときはきんきんに冷やして楽しんでいます。」

2025年11月に2024ヴィンテージを試飲しました。淡い透き通ったルビー色。チェリーや赤系果実の魅惑的でエレガントな香り。柔らかな口当たりからフレッシュな酸が広がり、わずかにシナモンのようなニュアンスもあり、軽やかさと複雑さを併せ持つフルーティな味わいです。

標高400メートルのサン マルティーノ スッラ マッルチーナの畑で栽培されるモンテプルチアーノ。収穫は例年9月中旬で、収穫されたブドウは約24時間のスキンコンタクトを行った後、ステンレスタンクで低温発酵させています。

1981年、アブルッツォ州サンマルティーノで創業

マシャレッリは、ジャンニ マシャレッリ氏が祖父から受け継いだアブルッツォ州サンマルティーノの土地で、1981年に設立したワイナリーです。初めてワインづくりに取り組んだのも同じ1981年。祖父から受け継いだ樹齢50年以上のトレッビアーノが植わる2.5ヘクタールの畑から始まったマシャレッリは、現在では約300ヘクタールの畑に拡大。デイリーに楽しめるベーシックライン、上級キュヴェ「マリナ ツヴェティッチ」シリーズ、そしてトップキュヴェ「ヴィッラ ジェンマ」まで、いずれも高い評価を得て国内外で支持されています。

妻マリナに受け継がれたジャンニの強い意志

残念ながらジャンニ氏は2008年にこの世を去りましたが、その遺志は妻マリナ ツヴェティッチ氏が継承しました。今も醸造所と熟成庫を守り続け、あらゆる逆風にも屈しなかったジャンニ氏の意志と独創性あふれる精神を継ぎながら、マシャレッリはさらに発展を続けています。

アブルッツォ4県すべてに畑を所有。土地ごとの個性を映すワイン造り

マシャレッリの大きな特徴は、アブルッツォの4県すべてに畑を所有していることです。各地の中から最適な土地を調査し取得しては研究を重ね、その土壌と気候を最大限に生かす醸造方法を選択しています。同じモンテプルチアーノであっても、全く異なるキャラクターのワインを生み出すという考え方は、ブルゴーニュの「クリュ」概念とよく似ています。

「人」「テロワール」「ブドウ」

3つの要素が調和した最高峰「ヴィッラ ジェンマ」

フラッグシップの「ヴィッラ ジェンマ」は、ジャンニ氏が祖父から受け継いだサンマルティーノの単一畑から生まれます。1ヘクタールあたり1万本という高密度植栽のモンテプルチアーノから、圧倒的な濃密さを備えた偉大なワインが造られます。「人」「テロワール」「ブドウ」という、ワイン造りの基礎となる3つの要素が完璧なバランスで結実したヴィッラ ジェンマは、モンテプルチアーノ ダブルッツォの最高峰と言って過言ではありません。これまでに13回のトレビッキエリを受賞（2012年時点）し、「イタリアを変えた50本」にも選ばれた、まさにイタリアを代表する赤ワインです。