リヴェルナーノ

トスカーナの中心部ラッダ・イン・キャンティの街から少し離れた高台にカンティーナはあります。　キャンティ地区は日本でもおなじみの造り手が多く、イタリアを代表する生産地と言って間違いないでしょう。そのキャンティ地区でラッダ・イン・キャンティは特に標高の高い地区。日照量は多いが気温は相対的に低く、なだらかなトスカーナにおいて若干強い傾斜になっています。標高は約650m。よって最も繊細でエレガントなワインを産むと言われています。

キャンティ本来の伸びやかな酸、ジュヴレ・シャンベルタンのような梅や鉄のニュアンス、そしてトスカーナの豊富な太陽を感じさせるふくよかさ。独特な姿勢を貫くリヴェルナーノは90年以降続いていたカンティーナの改築を完成させました。そして、グラヴィティシステム、完全温度管理のセラーなどの導入によって更に完成度を上げています。

醸造責任者、及び栽培管理者はステファノ・キオッチョリ氏（彼と初めて契約したのがリヴェルナーノ）。ステファノ氏は畑を完璧に知り尽くしており「僕にとっての良いワインとは土地の個性を表現できているワインのこと」と言う通り、週に１度は畑を回りブドウを完熟に導くことに全精力を傾けています。「完熟したブドウを最適のタイミングで収穫できれば、ここの土地は必ず最高の結果、ワインを生み出してくれる。そういうポテンシャルを持っている」畑にはブドウを完熟させる為の１つの試みとして手のひら大の石が撒かれています。　これによって適度な温度が保たれるそうです。

93年にワイン造りを開始して以来、各評価誌で高い評価を得続けていることで既に証明されていて、トップ・キュヴェのリヴェルナーノは97年以降3年連続の3ビッキエリを始め、ヴェロネッリ、エスプレッソ他でも最高評価を受けています。続いて、プロ・サングエはサンジョヴェーゼ100％のワインの中で毎年最高の評価。これは１つの完成型だと思われます。

そして特筆すべきはベースとなるキャンティの品質の高さ。年産1,000ケースという決して少なくない生産量にも拘らず、透明感のある完成度の高いものとなっています。